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1998年10月
- [LeMans]アウディ、ヨーストレーシングとパートナーを組み99年ルマン参戦
アウディは、オープントップスポーツカーを開発し、過去ルマン4回の優勝
経験を持つヨーストレーシングとのパートナーシップによりルマン24時間
耐久レースに参戦することを発表した。
マシンはオープントップスポーツカーで、アウディスポーツの参加でコード
ネーム「R8」で開発される。テクニカルアドバイザーには、F1、スポー
ツカーで実績のある英国人トニー・サウスゲート氏が就任する。
参戦は2台体制となり、ドライバーはフランク・ビエラ(ドイツ)、エマニュ
エル・ピロ(イタリア)、リカルド・カペロ(イタリア)、ユバン・ミュラー
(フランス)の4人となる。
すでに、テスト車には8気筒ターボエンジンが搭載され、アウディのノイシュ
タットテストコースで走行実験が始められている。今後も1999年5月の
予備予選に向けさまざまなサーキットでのテストが行なわれる予定である。
- [F1]エスティバン・トゥエロ、ミナルディのシート喪失か(1998.10.29)
多額のスポンサー・フィー持ち込みにより来季のシートが安泰だと思われて
いたミナルディのエスティバン・トゥエロだが、このほど発表された1999
年の暫定カレンダーからアルゼンチンGPが脱落したことにより、深刻な状
況に陥っているようだ。
これは、トゥエロの持ち込むスポンサーの多くが母国アルゼンチンのもので
あるため、GPが開催されないことになるとスポンサー・フィーが減額され
る可能性が出てきたためである。トゥエロ自身はアルゼンチンのメネム大統
領にも働きかけ、アルゼンチンGPの復活を画策している。
- [F1]マイルドセブン、ベネトンと契約延長(1998.10.28)
日本たばことベネトンチームは、28日(水)、マイルドセブンのスポンサー
契約を2000年(1999年と2000年はオプション)まで延長すること
で合意に達したことを発表した。
また、現在のドライバーであるジャンカルロ・フィジケラとアレキサンダー
・ブルツの2人も2000年まで同チームと契約が延長になっていることも
明らかにされた。
- [F1]ダラス、F1開催を断念(1998.10.28)
2000年シーズンよりF1開催を目指していたアメリカ・ダラスのレース
オーガナイザー、バディ・ボーレン氏は、テキサス市協議会の同意が得られ
ないことから開催を断念することになったことを明らかにした。
アメリカではこの他にサンフランシスコ市にも計画があるが、これによりイ
ンディアナポリス市が一歩抜きん出る状況となった。
FIA側ではこのような新規開催の計画(南アフリカ、韓国、マレーシアなど)
を受け、チーム側のコンコルド協定で同意が得られれば、年間最大20レー
スにまで拡大したい考えのようだ。
- [F1]BARチーム、リカルド・ツォンタと契約(1998.10.28)
BARでは、ジャック・ビルニューブのチームメイトとしてリカルド・ツォ
ンタと契約したことを発表した。
ツォンタはクラウス・ルドヴィグと組み、今季FIA−GT選手権に参戦。
AMGメルセデスで5勝を挙げてシリーズチャンピオンになっている。
- [F1]新安全シート、日本GPでお披露目(1998.10.27)
FIA安全コミッションの関与のもと、かねてよりスチュワートチームがス
ポンサーのリア社との共同で開発が進められてきた新設計のF1安全シート
が、今週末鈴鹿サーキットで行なわれる日本GPの会場でお披露目されるこ
とになった。
これは万一のクラッシュ事故の際に、怪我をしたり意識を失ってしまってド
ライバーが自力でマシンから脱出できなかった場合に、マーシャルがシート
ごとドライバーを迅速に救出できるものであるとされている。
鈴鹿ではFIAのチャーリー・ホワイティングF1ディレクターやシド・ワ
トキンスF1ドクターらも立ち会って実際にデモンストレーションが行なわ
れる予定になっている。
- [F1]ジャック・ビルニューブ、珠海を走る(1998.10.24)
23日(金)、ジャック・ビルニューブが来季F1初開催が予定されている中
国の珠海サーキットを視察した。
サーキット側が用意したマシンは3年前のウィリアムズFW17だったが、
走行を終えたビルニューブは「コースは直線とスローコーナーを組み合わせ
た単純なものだが、コース幅は広く、セーフティーゾーンも十分なので良い
レースができそうだ」と語った。
ビルニューブは、同サーキットを走行した初めての現役F1ドライバーとい
うことになる。
- [F1]プロストGP、鈴鹿でニューシャシー投入(1998.10.24)
プロスト・チームのアラン・プロスト代表は、23日(金)、来週鈴鹿で開催
される今季F1最終戦に、改良されたニューシャシーAP−01Bを投入す
る見通しであることを明らかにした。
改良シャシーは、このほど行なわれた事前テストで好調な走りを見せており、
来季への開発へのため、あえて鈴鹿に投入することになったという。なお、
このシャシーは1台のみで、ヤルノ・トゥルーリがドライブする予定。この
決定には1フラン硬貨によるコイントスが使われたそうだ。
- [F1]ホンダのF1復帰は2000年(1998.10.24)
23日(金)に行なわれた外国特派員協会での講演で、本田技研工業の吉野社長
は、F1への復帰時期について2000年になる見通しであると語った。
同氏によれば、1ヶ月以内にプロトタイプを完成させて実際の走行テストに入
る予定になっているとのこと。また、F1参戦にはリスクがあるものの、
スピードの追求だけでなく、このような経験が同社の意志決定の速さを育成し、
それが同社が単独で経営成功している理由の一端であることを認めていると
語った。
- [F1]ベネトンのデビッド・リチャード監督、チームを離れる(1998.10.20)
19日(月)、昨年9月からベネトン・チームを指揮していたデビッド・リ
チャード監督が、突然チームを去ることが発表された。後任には、ベネトン
社のオーナー、ルチアーノ・ベネトン氏の末っ子、ロッコ・ベネトン氏(29)
が就任するようだ。
今回の突然の解任劇には、チームを所有するベネトン・ファミリーと、デ
ビッド・リチャード氏との間でチームの将来についてのプランで意見が合
わなかったことがあるようだ。
この結果、ベネトン・チームは監督不在で日本GPを戦う可能性もあるよ
うだ。
- [F1]ビルニューブ、珠海を視察(1998.10.18)
11月1日の日本GPを前に、来年初めてF1を開催する予定の中国の珠海
サーキットをジャック・ビルニューブが訪れることが明らかとなった。
ビルニューブは現地でプロモーション撮影を行なう他、サーキット側が用意
したクルマで実際にコースを走行することが予定されている。もしこれが実
現すれば、現役F1ドライバーとしては初のこととなる。
- [F1]ブリヂストン、日本GP後に鈴鹿で合同テスト開催(1998.10.18)
ブリヂストンタイヤは、17日(土)、11月1日に開催される日本GPの後
に来季に向けての全チーム参加による合同タイヤテストを開催することを発
表した。
これは15日に発表された改定レギュレーションで、タイヤ規定がされに変
更されることと、グッドイヤーの撤退により来季からブリヂストンを使用す
ることになるグッドイヤータイヤユーザからの強い要望を受け入れてのもの。
テスト期間は11月3日と4日の2日間が予定されている。
- [FIA-GT]1999年FIA−GTレギュレーション改定(1998.10.15)
FIAカウンシルでは、FIA−GTチャンピオンシップとFIAスポーツ・
プロトタイプ・チャンピオンシップについて話し合いが行なわれた。両チャン
ピオンシップのレギュレーションについては、11月のミーティングで決定さ
れることになる。
- FIA−GTチャンピオンシップ
適合マシンは、GTカー(元GT2マシン)。
おおよろ10戦の長距離レースで戦われる。レースは、2つ以上の1000
kmと2つ以上の12時間レース、6つ以上の3時間、または、500km
レースから成る。
ドライバーは1台あたり2人以上乗らなければならない。
- FIAスポーツ・プロトタイプ・チャンピオンシップ
適合マシンは、プロトタイプGT(元GT1マシン)。またはナショナル
シリーズの同等のマシン。
おおよそ10戦のレースで戦われる。レースは、2つ以上の1000
kmと2つ以上の12時間レース、6つ以上の2つ以上の100km
レースから成るスプリントレース(2戦のレースでは同一のマシンで
戦わなければならない)、レースは30分から45分間隔で行なわれ
る。
ドライバーは1台あたり2人以上乗らなければならない。各ドライバー
は、2つのレースのうち、1レースには出場しなければならない。
エンジン、ギアボックス、その他の修正/改造は許されない。マシンは
長距離耐久仕様のままでなければならない。
- [F1]1999年F1改定レギュレーション(1998.10.16)
15日(木)、FIAの世界モータースポーツ評議会から発表された1999年
シーズンのF1改定スポーティング・レギュレーションの概要は以下の通り。
- 競技者
- F1世界選手権に参加を許される車両は最大24台までとする。
- タイムペナルティ
- ストップ&ゴーによるタイムペナルティは10秒とする。ただし、
レースの最終5周の間にペナルティを課す場合はストップ&ゴーに
よらず、当該ドライバーのレース走行タイムに対して25秒を加算
するものとする。
- 競技委員により上記ペナルティの対象となる案件が審議に掛かる
と同時に、当該メッセージはタイミングモニターに表示するものと
する。
- タイヤ
- レースイベントの期間を通して使用できるドライタイヤの本数は、
ドライバー1人当たり最大32本とする。(以前は40本だった)
- フロント用ドライタイヤには、4本の溝がなければならない。(以
前は3本だった)
- テクニカルレギュレーション
- メインロールフープの高さは、最低ドライバーの頭上70mm以
上なければならない。(以前は50mmだった)
- エンジンオイルのブリーザーはエアインテーク内に放出すること。
- 安全面の見地から、全てのマシンの冷却システムにはプレッシャー
解放バルブを備えなければならない。
- マシンがコース脇に停止した際にコースマーシャルが即座に効率
的に作業できるよう、ギアをニュートラルにする装置の場所を全マ
シンについて統一するものとする。
- アクシデントの際、マシンからタイヤが離脱するのを防ぐための
ケーブルを装着するものとする。
- ドライバーの座席は、マシン内部でドライバーが移動できるもの
とする。
- マシンのフロントノーズの衝突テストの速度は、毎秒13mとす
る。(以前は毎秒1mだった)これはさらに2000年には毎秒14m
にされる予定。
- 新しい燃料のレギュレーションでは、硫黄、ベンゼンの成分含有
量がさらに削減され、よりクリーンな燃料を使うように改正される。
- [F1]1999年シーズンのF1カレンダー、発表(1998.10.15)
15日(木)、FIAの世界モータースポーツ評議会から
1999年シーズンのF1暫定カレンダー
が発表された。これによると、中国とマレーシアが新たに開催地として加わっ
ているが、現時点では暫定となっている模様。また、ハンガリーについては、
コース改修が開催の前提条件となっている。
- [CART]チップ・ガナッシ・レーシング、J-P.モントーヤとサイン(1998.10.9)
2年連続CARTチャンピオンとなったアレッサンドロ・ザナルディをF1
に放出したチップ・ガナッシ・レーシングでは、今季国際F3000選手権
で見事にチャンピオンに輝いたファン・パブロ・モントーヤ(コロンビア)と、
来シーズンからの契約を結んだことを明らかにした。
契約は3年で、チームメイトはすでに残留を発表しているジミー・バッサー
となる。
- [WRC]スコダチーム、アルミン・シュワルツとサイン(1998.10.9)
スコダチームでは、新開発のオクタビアWTカーを以ってF2クラスから
WRCクラスにステップアップするのに伴い、ドイツのベテラン、アルミ
ン・シュワルツとサイン、来季開幕戦のモンテカルロラリーから搭乗する
ことを発表した。
なお、同車は来週開催されるサンレモラリーでP.シベラ、F.ダンティ
らの手によりデビューする予定。
- [F1]ザウバー、ペドロ・ディニスの移籍を発表(1998.10.8)
ザウバーチームは、7日(木)、現アロウズのペドロ・ディニスが来季加入す
ることを発表した。チームメイトは、すでに残留を明らかにしているジャン
・アレジとなる。
- [WRC]エッソ石油、プジョーのタイトルスポンサーに(1998.10.7)
エッソ石油では来シーズンからプジョーのタイトルスポンサーとなることを
発表した。
同チームではフランソワ・デルクール、ジル・パニッツィ、そして、マルコ
ス・グロンホルムら3人のドライバーを擁し、新開発のプジョー206WR
カーで来季はWRC6ラウンドに、さらに2000年と2001年シーズン
には全戦に参戦する予定である。
- [WRC]フレディ・ロイクス、来季は三菱へ移籍(1998.10.7)
これまでトヨタで活躍してきたベルギーのフレディ・ロイクスが、来季は三菱
ラリーアート・チームに移籍することが明らかとなった。
契約は2年間で、チームメイトはすでに残留が確認されているトミ・マキネン。
ロイクスは三菱カリスマGTで来シーズンの14ラウンドに参戦する予定に
なっている。
- [CART]服部尚貴、来季 CART にステップアップが決定(1998.10.4)
本田技研工業(株)は、4日、現在インディ・ライツ選手権に参戦している服部
尚貴が、来季は『 FedEx チャンピオンシップシリーズ』(CART)に参戦すること
を発表した。チームはウォーカー・レーシングでチームメイトは、昨シーズン
総合2位のジル・ド・フェランとなる。エンジンはもちろんホンダを搭載す
る。
CART シリーズへの日本人フル参戦は、ヒロ・松下選手に続く2人目となる。
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