海外モータースポーツニュース

• [WRC]カルロス・サインツ、ルマンに出場せず(1998.12.24)
  ＷＲＣで２度ワールドチャンピオンに輝いているカルロス・サインツは、 来年のルマン２４時間レースにトヨタから出場するのではないかと噂さ れていたが、残念ながら実現しないことになった。
  ルマンのレース日程は６月２４日となっているが、ルマンの予選が６月 ６日〜９日まで行なわれるアクロポリスラリーと重なってしまうため、 ルマンへの出場が事実上不可能となってしまった。
  サインツは１１月にバルセロナで行なわれたトヨタＧＴ１マシンのテス ト走行にも参加したが、残念な結果になってしまった。

• [F3]フォード、Ｆ３用の新エンジンを開発(1998.12.24)
  フォード社では、新しいＦ３用エンジンを開発し、イタリアのモンツァで スティロ・コルセ・チームの手によってテスト走行が行なわれた。
  新エンジン(開発名 Epa)は、フォード・モンデオのエンジンを元にイギリ ス・フォードの手により製作され、イタリア人チューナーであるジョバン ニ・アルベルティナッジの手により開発が行なわれているようだ。
  実際のレースへの投入時期についてはまだ未定の模様。

• [F1]ＢＡＲ、ＦＩＡの同一カラーリング制限に異義(1998.12.24)
  ＢＡＲのクレイグ・ポロック代表は、２３日(水)、会見し、ＦＩＡがＦ１ チームがそれぞれ２台とも同じカラーリングで出走するように規定してい ることに対し、これは正当な商業主義に反するものだと異義を唱えた。
  ＢＡＲではチームの２台のマシンをそれぞれ異なったブランド名のカラー リングで走らせる予定とみられ、認められなければＦＩＡに対して訴訟も 辞さず、すでにその準備に入っていることも明らかにした。

• [F1]アラン・ジェンキンス、スチュワート・チームを離脱(1998.12.24)
  スチュワート・チームのテクニカルディレクター、アラン・ジェンキンス 氏がチームを離脱したことが、２３日(水)、チームオーナーのジャッキー・ スチュワート氏から正式に発表された。
  ジェンキンスは、チーム設立当初からチーフ・デザイナーを務めてきたが、 ここのところの不振からチームはジョーダン・チームより新たにゲイリー・ アンダーソンを獲得。ジェンキンスの離脱は時間の問題と見られていた。

• [WRC]ＢＡＴ社、スバルへのスポンサードを打ち切り(1998.12.23)
  スバル・ワールド・ラリーチームへのスポンサードを行なってきたＢＡＴ (ブリティシュ・アメリカン・タバコ)社では、１９９８年末で切れる同 チームとのスポンサード契約を更新しないことを伝えた模様。
  同社はこれまで５５５ブランドでスポンサードを続けてきたが、来季から Ｆ１でＢＡＲ(ブリティシュ・アメリカン・レーシング)チームを発足させ ることもあり、かねてからＷＲＣへのスポンサード打ち切りが懸念されて いた。

• [F1]プロトン社(マレーシア)、Ｆ１参戦に意欲をみせる(1998.12.23)
  マレーシアの巨大自動車メーカーであるプロトン社のＴ．マハリール社長 は、すでにクアラルンプール郊外のセパン・サーキットでＧＰ開催が決定 されＦ１ブームが高まると見られるマレーシアにおいても、自前の技術で Ｆ１に参戦する可能性を認める発言をした。
  情報筋によれば、プロトンでは旧ロータス・Ｆ１チームの技術者を抱えて おり、さらに現在ザウバー・チームにやはり同国の石油精製会社である ペトロナス社が関与していることもあり、それらをうまくまとめればアジ アとして日本に次ぐＦ１参戦の国になる可能性は高いという。しかし、具 体的な時期についてはまだ明らかにするまでに至っていないようだ。

• [F1]ヨス・フェルスタッペン、ホンダＦ１のテストドライバーに(1998.12.23)
  Ｆ１テスト開始を正式に発表したホンダでは、その開発テストドライバー として、昨年スチュワートをドライブしたヨス・フェルスタッペンと契約 したことを明らかにした。
  これには、マシン開発が前ティレルのハーベイ・ポスレスウェイト博士の 手に委ねられたことが大きく影響しているようで、同氏の評価が高いフェ ルスタッペンに白羽の矢が立ったと見られている。
  フェルスタッペンは、すでにイタリア国内で最初のテストカーでの走行を 行なっており、１９９９年はこの新しい仕事に集中する、と大きな意欲を 見せている。

• [F1]本田技研、Ｆ１テスト開始を正式に発表(1998.12.21)
  本田技研工業の吉野浩行社長は、２１日(月)、記者会見の席上で２０００ 年からのＦ１復帰と、それに備えてすでに実車走行テストを開始したこと を明らかにした。
  今回のテストで使用したシャシーは、本田技研自身が設計し、イタリアの ダラーラ社で製作された。初テスト走行は１５日にイタリアのミラノ郊外 のサーキットで行なわれたが、濃霧だったこともあって「一応走らせた段 階」。今後、半年くらいは試作車をベースにテストを続けていき、一部を 日本で行なうことも明らかにした。
  吉野社長は、１９９２年の撤退後ブランクがあるため、当面は勉強期間と 慎重な姿勢を示しながらも「優勝するのは復帰から３年後だろう」と述べ、 ２００３年シーズンの優勝を宣言した。

• [WRC]マルボロ、来季から三菱ラリーアート・チームのスポンサーに(1998.12.18)
  三菱ラリーアート・チームは、１７日(木)、１９９９年からマルボロがス ポンサーとなることを発表した。契約期間は２年間。
  これにより、来季の同チームの三菱ランサー・エボとカリスマＧＴはマル ボロカラーに彩られることになる。

• [CART]ダリオ・フランキッティ、チーム・グリーンと契約(1998.12.16)
  今季シリーズ３位の成績を残しているダリオ・フランキッティが、チーム・ グリーンと２年間の契約を交わしたことが発表された。これにより、彼は ２０００年までチャンプカーシリーズで戦うことになる。
  チームは早速セブリングで１９９９年型レイナードのシェイクダウンを行 なっており、５１．８秒の記録を残している。

• [F1]ジョン・バーナード、プロストＧＰ入り(1998.12.16)
  プロストＧＰチームは、１６日(水)、前アロウズチームのデザイナー、ジョ ン・バーナード氏が１９９９年シーズンからプロストＧＰ入りすることを発 表した。
  バーナード氏はＦ１に初めてカーボンモノコックを導入したことで知られ、 同チームのアラン・プロスト・オーナーが現役時代にマクラーレンチーム で獲得した２度の世界タイトルに貢献したという経緯もある。

• [F1]ザクスピードによるアロウズ買収、今週にも完了か(1998.12.16)
  かねてから噂になっていたザクスピードによるアロウズチームの買収が今週 中にも完了するのではとのニュースが、合同テストが開催されているバルセ ロナで飛び交っている。
  それによれば、早ければ１２月１６日(水)にもなんらかの発表が行なわれる かもしれないとのこと。今回の買収劇には、ドイツ政府もその資金の一部を 担っているとの見方もあるようだ。

• [F1]世界モータースポーツ評議会決定事項(1998.12.15)
  １２月１３日に開催された世界モータースポーツ評議会において、以下の事 項が決定された。

  テクニカルレギュレーション

  • エンジン・コントロール・マップと電子制御デフについて
    エンジン・コントロール・マップについては、ただ一つのものが許さ れる。また、これはドライバーからアジャストできないものとする。
    電子制御デフについても同様にドライバーから制御できないものとし、 より簡潔な内容のものとする。

  ハンガリーGP

  • １９９８年、観客がコースに侵入して問題となり、１０月１５日の モータースポーツ評議会で改善を指摘されたハンガリーＧＰは、その 後、主催者による改善策が認められたため１９９９年のＦ１開催、及 び、国際Ｆ３０００選手権開催が許可された。

  ベルギーGP

  • ベルギーＧＰを開催しているスパフランコルシャンは、メディカル センターの改善が必要であり、とりわけ蘇生設備の改善が不可欠であ るとの結論を得た。

  サンマリノGP

  • イタリア政府の担当大臣とＦＩＡプレジデントとの間で、来月ロー マで開催される特別会議において危険なスポーツに関する法的な責任 問題について解決される確証を得たため、イモラでのサンマリノＧＰ 開催について合意した。

  中国GP

  • 中国ＧＰはオーガナイザーサイドの問題から１９９９年の開催を取 りやめたが、秋にリザーブとしてカレンダーに登録されており、各チ ームの合意があれば復活の可能性も残っている。なお、２０００年の 開催については確約済みである。

  アルゼンチンGP

  • ファーストリザーブとし、開催される場合は３月２８日となる。

  たばこ問題についての声明

  • モータースポーツ評議会は、たばこ広告と同時にヨーロッパ共同体 の指示を実行することにより、一貫してたばこ会社の援助を世界的に 禁止することを検討している。この立法は、２００６年１０月１日ま でに国際スポーツイベントでたばこロゴを表示することを禁止する ヨーロッパ共同体の決定を必要とする。
    ＦＩＡはこの問題を検討する際に、喫煙が本当に有害であるかどうか を全ての利害関係者、とりわけ、独立な専門家からの納得できる証拠 を受けとることに関心がある。受けとった証拠は判断のために独立し た法律権威機関に提出されることになる。その最終的な締切は１９９９ 年７月１日である。

• [F1]ＢＡＲ、いよいよデビュー(1998.12.15)
  来季からＦ１に参戦するＢＡＲチームでは、今週バルセロナで予定されてい る合同テストの場において、いよいよそのデビューランを果たすことになる。
  ステアリングを握るのはエースのジャック・ビルニューブで、新設計のシャ シーにはスーパーテック・エンジンが搭載される。
  なお、このテストにはベネトンとスチュワートを除く殆んど全てのチームが 参加する予定になっている。

• [F1]ヨルグ・ミュラー、ＢＭＷのエンジン開発も担当(1998.12.14)
  現ザウバーチームのテストドライバーとして活躍しているドイツのヨルグ・ ミュラーが、２０００年にウィリアムズチームと組んでＦ１復帰が予定され ているＢＭＷエンジンの開発も併せて行なうことになるようだ。
  ミュラーは国際Ｆ３０００のチャンピオンで、先のヘレス合同テストでは来 シーズンに向けたザウバー・ペトロナスのテストを行なっていた。そこでは いくつかの電子系トラブルに悩まされていたが、その豊富な経験と開発手腕 が期待されている。

• [F1]珠海での中国ＧＰ、１９９９年は開催延期(1998.12.12)
  ＦＩＡは、１１日(金)、先に発表されていた来季のＦ１暫定カレンダーから、 第２戦の中国ＧＰ(珠海)が中止になったことを発表した。
  当初、中国ＧＰは３月２１日に開催が予定されていたが、宿泊施設や周辺設備 の建設の遅れからその実現が憂慮されていた。ここにきてサーキットスタッフ の入れ換え問題も発生し、１９９９年は開催が見送られることとなった。
  なお、中国ＧＰの代替開催として、３月２８日にアルゼンチンＧＰを開催する ことが併せて発表されている。

• [F1]ザクスピード、ＴＷＲアロウズの買収が完了か(1998.12.7)
  ドイツ国内のメディアは、かねてより噂に上がっていたザクスピードによる アロウズＦ１チームの買収が完了したと報じた。
  まだ両チームからの正式発表はないものの、報道によれば、ザクスピードの ペーター・ザコウスキーオーナーは約４５億円でアロウズチームをトム・ ウォーキンショーから入手。１９９９年シーズンからほぼ１０年振りにＦ１ フィールドに復帰することになる。
  注目のドライバーは、既にアロウズ残留を発表しているミカ・サロと、昨年 ティレルの高木虎之介が有力とされている。

• [F-Nippon]フォーミュラ・ニッポン特別走行会開催(1998.12.04)
  先月末に今シーズンの全ての日程を終えたフォーミュラ・ニッポンだが、 レギュレーション変更により、来季からは全チームニューマシンでの参戦 となることがすでに決まっているが、今年のシリーズを終えたマシンによ る特別走行会が下記の通り開催されることとなった。

  日　時	：	12月15日(火)　10:00〜12:00/14:00〜16:00
  12月16日(水)　10:00〜12:00/14:00〜16:00
  場　所	：	鈴鹿サーキット
  参加チーム	：	SHIONOGI NOVA/影山正美、R.ファーマン
  ARTA/未定
  MAZIORA IMPUL/影山正彦
  5ZIGEN/M.グーセン、脇坂薫一
  JACCS MOONCRAFT/道上龍
  COSMO OIL CERMO/未定
  PIAA NAKAJIMA/未定
  TMS/未定
  LEYJUN/未定
  タカギB-1/未定
  STELLAR INTERNATIONAL/未定

• [F1]フォード社、スチュワートチームへのエンジン供給を延長(1998.12.2)
  １日(火)、現在フォードのワークスＶ１０エンジンをスチュワートチーム に供給しているフォード社は、さらに２００１年まで３年間に渡り同様に ワークスエンジン供給計画を延長することを発表した。
  新たに供給されるエンジンはこれまでとは全く異なる新開発のＶ１０にな るとされている。供給は元々は既定の方針とされていたが、今シーズンの スチュワートチームの不振により、チームそのものの買収など様々な噂が 飛び交っていた。

• [F1]ミカ・ハッキネン、母国フィンランドで記念切手になる(1998.12.2)
  １９９８年Ｆ１世界チャンピオンに輝いたミカ・ハッキネンが、母国 フィンランドで記念切手になることがこのほど明らかになった。
  切手は１月１５日に発行される予定で、そこには『１９９８年ワールド チャンピオン』と印刷されることになっている。

• [F1]インディアナポリスでのＦ１開催が実現(1998.12.2)
  ３０日(月)、アメリカ国内で報道されたところによれば、かねてより交渉が 行なわれていたとされているインディアナポリス・モーター・スピードウェイ でのＦ１開催が実現することになったようだ。
  これは、現在のオーバルコースに付属する１周約４ｋｍのロードコースと観 客席を新たに１８億円かけて建設し、２０００年から開催するというもの。 実現すればアメリカでのＦ１開催は９年振りとなる。