海外モータースポーツニュース
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1999年4月
- [F1]BMWのF1エンジン、ようやく初走行を果たす(1999.4.30)
BMWのF1エンジンがようやく初走行を果たした。
BMWのF1エンジンは、ウィリアムズの98年型シャシーに搭載され、
フランス・ミラマのコースで初のV10サウンドを轟かせた。
ステアリングを握ったテストドライバーのヨルグ・ミュラーは、その印
象を「全く初めての走行なのに何のトラブルも出なかった。驚くべきス
ムーズさだね」と語った。
BMWモータースポーツの責任者であるゲルハルト・ベルガー氏は、
「予定よりかなり遅れたけど、これからはその遅れを取り戻すべくどん
どん開発を進めていくつもりだ」と語っている。
- [Circuit]BRDC、シルバーストーン売却に反対の意志表示(1999.4.29)
以前よりBHL(ブランズハッチ・レジャー)からの買収交渉が続いてい
るシルバーストーン・サーキットについて、所有者であるBRDC(英国
レーシング・ドライバーズ・クラブ)は総会を開いた。この中でBHLへ
の売却について反対の投票が賛成を上回ったことが分かった。
しかし、経営面では困難な状況にあることは変わりなく、取り敢えず事
態の打開は5月以降に先送りされたことになった。
なお、BHLではすでに2002年以降のイギリスGP開催をブランズ
ハッチ・サーキットで行なうよう申請している。
- [F1]エディ・アーバイン、来季は古巣ジョーダンに移籍か(1999.4.29)
フェラーリのナンバー2として、すでに4シーズンを送っているエディ・
アーバインだが、来季は再び古巣ジョーダンに戻るのではないかという
噂が上がり注目されている。
これはイタリアのガゼッタ紙が報じたもので、ジョーダン・チームとの
間ですでに契約が成立しているというものだが、両者ともにこれを否定
している。
- [F1]故ハーベイ・ポスルズウェイト氏のお別れ会が行なわれる(1999.4.28)
13日、バルセロナで逝去した故ハーベイ・ポスルズウェイト氏の葬儀
に代わる、メモリアル・サービスが自宅近くの教会で行なわれた。
300名ほどの出席者の中には、ジャン・アレジやミカ・サロ、高木虎
之介など同氏の元でF1を戦ったドライバーを始め、ロン・デニスやフ
ランク・ウィリアムズ、ジョン・バーナード、ヘスケス卿などの顔も見
られた。
- [F1]ベネトン、フォードとエンジン供給の交渉か(1999.4.28)
ウィリアムズと同じく、今季のスーパーテック・エンジンの戦闘力に疑
問を持つベネトン・チームでは、来季フォードからのエンジン供給を受
けるべく交渉中であると見られている。
これについてチーム代表のロッコ・ベネトン氏は否定してはいるものの、
スーパーテックのフラビオ・ブリアトーレ代表は、そうなれば違約金と
して約19億円が必要であるとプレッシャーをかけている。
- [F1]BAR、ミカ・サロの起用を正式に発表(1999.4.27)
ブラジルGPでのリカルド・ツォンタのアクシデント・負傷のため、先
週のテストでも代役としてミカ・サロを抜擢していたBARチームでは、
今週末にイモラで開催されるサンマリノGPで正式にサロを起用するこ
とを決めた。
サロは、初体験となったBARのマシンに対して「これまで自分が乗っ
たF1マシンの中では最高。チャンスを貰えたので一所懸命頑張る」と
語っていた。
- [F1]BMW、実走テストへ(1999.4.24)
大幅にスケジュールが遅れているBMWのF1エンジンだが、いよいよ
実走テストを行なうことになった。
これはBMWモータースポーツのゲルハルト・ベルがー氏が明らかにし
たもので、ポール・ロッシュ氏のリードにより完成したV10エンジン
はウィリアムズのシャシーに搭載され、テストドライバーであるヨルグ
・ミュラーの手によりミラマの小さなサーキットで初走行が行なわれる
予定である。
- [F1]負傷のルカ・バドエル、今週にも復帰へ(1999.4.22)
3月末のテストで負傷し、第2戦ブラジルGP欠場を余儀なくされたミ
ナルディのルカ・バドエルだが、無事負傷もついえ、今週にも再び元気
にステアリングを握ることができるようだ。
ミナルディ・チームでは、5月始めの第3戦サンマリノGPに向け、今
週スペインのヘレス・サーキットでテストを行なう予定になっている。
- [F1]ザウバー、新モーターホームを導入(1999.4.22)
ザウバー・チームでは、5月のサンマリノGPから始まるヨーロッパラ
ウンドに合わせて、新開発のモーターホームを導入することとなった。
これは、地元スイスのメーカーが製作した自信作で、全長約12メート
ル。内部には衛星通信設備などハイテクが装備されるほか、ドライバー
にはそれぞれ個室が用意される。また、プレス設備も完備しているとい
う。
- [F1]ホンダF1、参戦断念か(1999.4.22)
関係者の話によると、ホンダワークスF1の参戦計画がキャンセルする
方向にあるようだ。
先週、ホンダF1プロジェクトのハーヴェイ・ポスルズウェイト氏が亡
くなったばかりだが、今回の参戦断念とは直接の関係はないようだ。
現時点では未確認情報の域を出ないが、どうやらシャシーを含めた参戦
は見送り、ジョーダンやBARなどの複数のチームにエンジンを供給す
る計画に変更になるようだ。
- [F1]ケン・ティレル氏、手術成功(1999.4.22)
深刻な胃の腫瘍のため、F1ドクターのシド・ワトキンス博士のアドバ
イスによりアメリカのメイヨ病院で摘出手術を受けたケン・ティレル氏
だが、無事手術が成功したことが伝えられた。
術後の容体も安定しており、担当の医師は近いうちにイギリスに帰国で
きるだろうと語っている。
- [RallyReid]ダカールラリー、来季はカイロがゴール(1999.4.16)
来年、22回目となるダカールラリーは、セネガルの首都ダカールをス
タートし、エジプトのカイロをゴールとするアフリカ大陸横断のコース
で行なわれることが、主催者のTSOから発表された。
車検はパリで行なわれるが、競技は全てアフリカ大陸のみで行なわれる
ことになる。これは第19回大会以来3年ぶりのこととなる。
- [F1]ケン・ティレル氏も重病か(1999.4.16)
ティレルチームの創設者であるケン・ティレル氏が重病であることが伝
えられた。
ケン・ティレル氏は胃ガンだとみられており、F1ドクターのシド・ワ
トキンス博士のアドバイスでロチェスターにあるメイヨ病院に入院した
模様。詳しい容体は明らかになっていない。
- [訃報]ハーヴェイ・ポスルズウェイト氏、心臓発作で死去(1999.4.15)
ホンダのテスト・プロジェクトの中心人物で、今週バルセロナでテスト
を行なっていたハーヴェイ・ポスルズウェイト氏が13日、心臓発作で
亡くなった。享年55歳。
ポスルズウェイト氏は、テスト中に胸の痛みを訴え、ホテルに戻った後
バルセロナ市内の病院に運ばれたが、13日夜亡くなったとのこと。同
氏は、ヘスケス、ウルフ、フェラーリ、ティレルなど20年以上に渡っ
てF1の世界でマシンをデザインしており、今年はホンダのテスト・プ
ロジェクトに参加していた。
- [F1]来季のブラジルGP開催地は再びリオデジャネイロか(1999.4.12)
ようやく今季のブラジルGPが終了したが、その開催地について、来季
は再びリオデジャネイロに戻るのではないかという話しが持ち上がって
いるようだ。
FOAのバーニー・エクレストン氏によれば、インテルラゴスが今後も
ブラジルGPの開催地であることを望むのであれば、施設の改修やコー
スの再舗装が必要不可欠であるとしており、それができなければブラジ
ルGPは再びリオデジャネイロに戻ることになるとしている。
- [F1]リカルド・ツォンタ、サンマリノGPも欠場か(1999.4.12)
ブラジルGPのフリー走行でクラッシュして予選・決勝を欠場したBAR
チームのリカルド・ツォンタは、左足の指の間の腱を切断していること
が分かり、手術を受けたものの完全に治癒するまでは数週間が必要と見
られている。そのため、5月2日に開催されるサンマリノGPへの出場
が危ぶまれている。
ツォンタの代替ドライバーとしては、テストドライバーのパトリック・
ラマリエも候補になっているが、絶対的に経験が不足しているため、再
びミカ・サロの名前が上がっているようだ。
- [F1]ステファン・サラザン、ルカ・バドエルの代役に(1999.4.8)
テストで負傷を負い、今週末のブラジルGPへの出走が危ぶまれている
ミナルディ・チームのルカ・バドエルの代役として、現在プロストGP
でテストドライバーを務めているステファン・サラザン(フランス)が抜
擢されることが有力となっている。
これは、ドライバー探しに苦慮しているミナルディ・チームに対し、
1997年のカナダGPで負傷したオリビエ・パニスの代役にヤルノ・
トゥルーリを送り出したことへの返礼と見られている。
しかし、ミナルディでは、以前としてこの件について何の公式発表を行
なっておらず、またサラザンへのスーパーライセンス発給についても明
らかにされていない。
- [F1]FIA会長、年間20戦のF1GPを示唆(1999.4.7)
FIA会長のマックス・モズレー氏は、6日(火)、会見し、いまチーム
との間で論争になっているF1GPの年間開催数について、次のように
語った。
「現在のF1が抱えている政治的な問題を解決するには、年間開催数を
20程度に拡大する必要がある。現に、新たに開催を希望する国は4つ
あるのだし、それが受け入れられないのであれば、歴史を持つGPとい
えども削減の対象にならざるを得ない。それは各GP主催者とも希望し
ていないはずだ。」
GPの年間開催数拡大にはF1各チームが難色を示している。
- [F1]インテルラゴス・サーキット、ピットの出入口を変更(1999.4.7)
ブラジルGPが行なわれるインテルラゴス・サーキットでは、グランプ
リ開催を前にピットへの出入口をそれぞれ変更することとなった。
ピットから本コースへの出口はこれまでよりも拡大され、ドライバーた
ちからも支持を得たが、入口については、これまでよりもさらに危険度
が増したとの評もあり、今後さらに変更されるかもしれない。
- [F1]ペドロ・ディニス、GP前のトレーニングで負傷(1999.4.6)
今週末に開催される地元ブラジルGPに備えてトレーニング中だったザ
ウバーのペドロ・ディニスが負傷していたことが明らかとなった。
ディニスは、家族が所有する農場でサイクル・トレーニングを行なって
いたが、転倒して左膝を負傷したもの。彼は直ちにアルベルト・アイン
シュタイン病院に運ばれたが大事には至らず、ブラジルGPへの出場は
可能であるとのこと。
- [F1]FIA、より安全なヘルメットの開発に着手(1999.4.3)
FIAはTRL(交通調査研究機関)と共同でより安全なヘルメットの開
発に乗り出していることを明らかにした。
FIAのスポークスマンは「我々は既に様々な研究を重ねてきており、
現在のものよりもはるかに安全性を増したヘルメットを開発する自信が
ある。ただし、かなり高価なものになることは間違いないが…」と語っ
ている。
- [F1]アロウズ、ヴァージンレコード社との提携を発表(1999.4.3)
アロウズ・チームは、1日(木)、ヴァージンレコード社との提携が成立
したことを発表した。
同チームのマリク・アド・イブラハム王子は「F1と音楽という全く新
しい組合せが、実はとても自然な組合せであるのだという私の信念がこ
の提携を実現させた。トムも私も新しい可能性にたいへんエキサイトし
ている」と語った。
- [CART]CARTエンジンメーカー、20戦以上のシリーズを拒否(1999.4.2)
CARTのエンジンサプライヤーである4つのエンジンメーカーは、今
後のシリーズが年間20戦以上になるべきではないと合意した。
各メーカーの責任者によると、年間20戦が予算の限界であり、それ以
上のレースを行なうとなると十分なエンジンを提供できなくなるという。
しかし、来年にはイギリスとドイツでオーバルコースのレースが予定さ
れており、年間20戦を越えることは確実である。ただし、ヨーロッパ
でのレースについては、各メーカーともマーケティング上の有効性を認
めており、これらのレースが付け加えられることには賛成していると言
われる。
つまり、アメリカ国内で行なわれているレースの中で観客動員数があま
りよくない数レースをCARTシリーズから排除することを暗に臭わせ
ているのではないかと考えられる。
- [CART]タルソ・マルケス、ペンスキーより参戦(1999.4.2)
1日(木)、マルボロ・ペンスキー・チームは、日本のツインリンクもて
ぎで開催される第2戦に、怪我をしたアル・アンサーJrの代わりにタ
ルソ・マルケス(ブラジル)を起用することを発表した。
F1でのレース経験がある23歳のマルケスは、すでに3月29日〜30
日にナザレスでテスト走行を行なっている。この走行で彼は366マイ
ルを走り切り、最後にはスピンを喫っしマシンに損害を与えてしまった
ものの、一貫して高いラップタイムを刻み続けた。
チームは第2戦のみの起用であるとしているが、第3戦ロングビーチで
もドライブする可能性は高い。
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