モータースポーツニュース
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2000年11月
- [F1]ディニスの父、プロストに資本参
加か(2000.11.30)
ペドロ・ディニスの母国ブラジルで、同選手の父親であるアビリオ・ディ
ニス氏がプロスト・チームへの資本参加を決めたというニュースが流れ
た。
それによれば、ブラジルの大型スーパーマーケットの経営者で、かねて
子息の有力なスポンサーでもある同氏は、プロスト・チームの30%か
40%の比率で資本参加。ただし、チームの運営に介入する意志はなく、
あくまでもペドロのレースのためだとしている。
しかし、チームからはまだ何のコメントも発表されていない。
- [WRC]サインツ、ミシュラン初テスト
を行なう(2000.11.30)
今シーズンの最終戦が終わったばかりのWRCだが、フォードのカルロ
ス・サインツは、早くも来季から装着することになっているミシュラン・
タイヤの初テストを行なった。
場所はカタロニア・ラリーのステージでもあるスペインのコースで、2
9日(水)、サインツは今季仕様のフォーカスWRカーで走行した模様。
- [CART]高木虎之介、ウォーカー・レー
シングへ(2000.11.30)
ウォーカー・レーシングのデレック・ウォーカー代表は29日(水)、ト
ヨタのバックアップを得て2001年シーズンを高木虎之介のドライブ
により参戦することを明らかにした。
同チームではこれまでホンダ・エンジンにより戦ってきたが、今回の改
変によりトヨタ・エンジンということになる。
発表に同席した高木虎之介の白いスーツの胸には、誇らかに『TOYO
TA』の赤いロゴが輝いていた。
なお、IRLシリーズでは昨年同様にサラ・フィッシャーを起用する。
- [WRC]プジョー、デルクールを放出
(2000.11.29)
今シーズンのWRCタイトルを制したプジョー・チームだが、フランソ
ワ・デレクールが今季限りで放出されることになりそうだ。
プジョーは、WRC参戦を断念したセアトからディディエ・オリオール
を獲得し、新チャンピオンのマーカス・グロンホルムをサポートさせる
と共に、ターマック(舗装路)イベントではこれまで同様パニッツィに、
またグラベルではロバンペラが7イベント程度に参戦することになると
みられる。
デレクールは来季もWRC参戦を希望しているが、現在まだ可能性のあ
るのはヒュンダイあたりしかみられない状態だ。
- [F1]ルノー、新エンジンは2万回転か
(2000.11.29)
BMWとの間で技術盗用非難合戦まで起こしているルノーだが、伝えら
れるところでは、2001年シーズンに投入されるその新エンジンは、
なんと20,000回転まで達する超高速エンジンであるという。
Vバンク角が111度という超低重心に新エンジンは、電磁ソレノイド
システムにより、斬新なバルブ機構を持っているとされる。ルノーの技
術者によれば、現在のところ、まだ重量的に満足できるものではないが、
フリクションロス(摩擦抵抗)の低減という効果は非常に大きいというこ
とだ。
来シーズン、このエンジンはベネトンに搭載されることになる。
- [F1]プロスト・チーム、最初のテスト
は欠席(2000.11.28)
プジョーと今季限りで訣別したプロスト・チームだが、今季のオフ・テ
ストはこれまでのプジョー・エンジンを使ってという見込みだったが、
予想通りそれは叶わなかったようだ。
しかし、来年搭載予定のフェラーリ・エンジンはまだ設計のためのもの
でテストに使えるだけの数量は届いておらず、残念ながら12月始めに
予定されるヘレス・サーキットでのテストへの参加を断念する羽目となっ
た。
このオフもプロスト・チームにとっては厳しい出だしとなりそうだ。
- [F1]マクラーレン、新風洞設備を建設
(2000.11.27)
来シーズン、大幅に予算も拡大してタイトル奪還を狙うマクラーレン・
チームでは、新たに巨大なテクニカル・センターの建設に掛かっている
が、このほどその中心設備とも言える風洞(ウィンドトンネル)がほぼ完
成したことがわかった。
同チームのマーティン・ホワイトマーシュ/マネージング・ディレクター
によれば、風洞は他の施設に先駆けすでに使用できる状態にあるという
ことだ。
- [F1]ジョーダン、新スポンサー獲得
(2000.11.27)
今季成績はいまいち振るわなかったものの、相変わらずスポンサー活動
に長けているジョーダン・チームでは、また新たなビッグ・スポンサー
を獲得した。
これはドイツの大手郵便会社である『ドイッチェ・ポスト社』で、スポ
ンサー料は年間約2億6千万円と推定され、チームにとって『ギャラハー
社』(ベンソン&ヘッジズ)に次ぐ大手となる。
- [Circuit]ロシア、本格サーキット建
設へ(2000.11.25)
いよいよロシアに本格的なサーキットが建設されることになった。これ
はモスクワ市とTWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)が共同で
行うプロジェクトで、モスクワ郊外のナガティノ島に建設、来年春に着
工して2年間で完成の予定。
同市のイオシフ・オルドニキフ市長は「いよいよロシアにも本格的な国
際サーキットが建設されることになって喜ばしい。2年後には我が国最
初の国際レースを開催できることだろう」と歓迎している。
- [F1]アロンソ、ベネトンからもオファー
か(2000.11.24)
現在ミナルディ・チームの支配下にある新鋭のフェルナンド・アロンソ
(19歳:スペイン)だが、先に報じられたフェラーリからの触手に続き、
今度はベネトン・チームのフラビオ・ブリアトーレ代表がコンタクトを
取ったとスペイン国内で報じられた。
それによれば、ベネトンではアロンソをテストドライバー&第3ドライ
バーとして迎え入れるというものだ。アロンソのパーソナル・マネージャー
であるアドリアン・カンポス氏は「保有権を持つミナルディとの話が最
優先」としているが、財政難に喘ぐミナルディではアロンソの契約を売
却してエンジン代金に充てるという噂まで流れてきている状態だ。
- [F1]ザウバー、エリクソンとスポンサー
契約(2000.11.23)
ザウバー・チームは、エリクソン・スイスと3年間のテクニカル・サポー
トの契約を結んだと発表した。今後3年間、エリクソンは最新のテレコ
ミュニケーション技術をチームに対して提供することになる。
エリクソンは、モバイル・ネットワークのインフラのマーケットリーダー
であり、急速に成長しつつあるモバイルインターネットや携帯電話の製
造メーカーとして活躍している。
F1は転戦先のレースチームと本拠地との間で大量のデータ交換を行い、
リアルタイムでデータ処理を行うことが当たり前になってしまっている
が、エリクソンのモバイル技術がチームに対して与えられるアドバンテー
ジは決して低い物ではないと考えられる。
- [F1]ヤフー、プロストのスポンサー継
続(2000.11.22)
プロスト・チームのスポンサーであるヤフーは、自社のネット・オーク
ションで旧ナチス関連のグッズが売られていたことからF1への支援を
中止するよう訴えられていたが、フランスの裁判所はこのほどこれを認
めない判断を下した模様。
これにより、チームは契約通り年間27億円とも言われる支援を継続し
て受けられることになった。プロスト・チームではメインのゴロワーズ
がすでに撤退、来季フェラーリ・エンジン獲得による30億円とも言わ
れる金額の捻出に頭を痛めている状態だ。
- [F1]マルク・ヘネ、ウィリアムズのテ
ストドライバーに(2000.11.21)
前ミナルディのマルク・ヘネ(26歳:スペイン)のウィリアムズ・チー
ム入りが、20日(月)チームから正式に発表された。
契約は1年で、チームではこれはテストドライバーである同時に第1リ
ザーブ・ドライバーであることも認めた。ヘネは12月から始まる最初
のオフテストで、ラルフ・シューマッハ、ファン・モントーヤらレギュ
ラー・ドライバーと共に、早速ステアリングを握ることになりそうだ。
なおこれにより、ミナルディ・チームではエンジンと共にドライバーも
現段階で1人欠けることなった。(ガストン・マッツァカーンもスポン
サーPSNと共に移籍を模索と伝えられる)
- [F1]ミナルディ、破産か
(2000.11.16)
今期限りでメインスポンサーであったテレフォニカの支援が打ちきりと
なり、来期からはアルゼンチンのケーブルテレビネットワーク企業であ
るPSN(パンアメリカン・スポーツ・ネットワーク)の支援となると思
われていたミナルディだが、ここにきてPSNが撤退をチームに通告し
た模様だ。
現在PSNは、ガストン・マッツァカーネのバックとなり、彼をアロウ
ズのシートに押し込もうと画策していると言われ、このまま話が決まっ
てしまうとミナルディは来期の見通しが全く立たなくなる。
また、エンジンについても無限の可能性は消え、スーパーテックエンジ
ン獲得の望みも無くなってしまった現在、フォードのカスタマーエンジ
ンを狙うしかない状況に追い込まれてしまっている。
八方ふさがりの状況になってしまったミナルディだが、このままでは来
週にも破産宣告をせざるを得なくなってしまう。
- [F1]マルク・ヘネ、ウィリアムズ入り
か(2000.11.16)
今年ミナルディ・チームでシーズンを戦ったマルク・ヘネだが、母国ス
ペインのビッグ・スポンサーである『テレフォニカ』が離脱したことに
より、チームに残留できるかどうかが微妙になっている。
ここに来て、ヘネはウィリアムズ・チームのテストドライバーとして契
約を結ぶのではないかという見方が有力になってきたようだ。
ヘネの後任には、先にフェラーリがテストドライバーとして名前を上げ
たフェルナンド・アロンソが昇格するかも知れない。
- [F1]ジャガー、新工場建設へ
(2000.11.16)
旧スチュワート・チームの工場を引き続き使用しているジャガー・チー
ムでは、さらに規模を拡大するためにノーサンプトンシャー州の地区評
議会に許可申請を出していたが、このほどその前提が許可になったこと
を明らかにした。
これにより、ジャガー・チームではシルバーストーン・サーキット近く
にあるコスワースの工場の隣に新たな工場を建設する方向だ。
- [F1]ミナルディ、フォードエンジン獲
得か(2000.11.16)
一時は来期無限エンジンで戦うための話し合いまでしていたミナルディ
だったが、無限側が活動の継続を断念してしまったためにエンジンが決
まらないままオフシーズンに突入してしまった。
パドックではスーパーテックエンジンを来期は搭載することになるので
はないかと囁かれていたが、ここに来てフォードがカスタマーエンジン
をミナルディに提供する話が進んでいるもようだ。
話し合いは最終段階に着ている模様で、関係者の話によると来週には何
らかの発表がジャンカルロ・ミナルディ氏よりなされるとのことだ。ま
た、12月に開始されるテストセッションもこのフォードカスタマーエ
ンジンを搭載したマシンで走ることになる見込みだ。
- [F1]キミ・ライコネン、スーパーライ
センスの発給可否は12月7日に決定か(2000.11.14)
ザウバー・チームがかねてFIAに申請しているとされるキミ・ライコ
ネン(21歳:フィンランド)のスーパーライセンス可否は、どうやら1
2月7日にモナコで行われる世界モータースポーツ評議会の席上で下さ
れるようだ。
しかしこれまでの状況からみて、フォーミュラ・ルノー・チャンピオン
の実績しかないライコネンにすんなりとライセンスが発給されるとは考
え難く、相当量の事前テストの義務づけなどの条件が課されそうだ。
- [F1]FIA、電子制御システム復活の
方向へ(2000.11.12)
ロンドンでFIAの技術委員会が行われ、現在レギュレーションにより
禁止されている全ての電子制御システムを復帰させることで各チームと
合意したことが明らかとなった。
正式には来月7日に行われるF1委員会で承認されてからになる。
ただし、コーナリングの補助装置に当たるTSD(トルクステア・ディ
ファレンシャル)のみは禁止される見込み。この装置はマクラーレンが
いち早く開発し、他のチームをリードしていた技術で、フェラーリらが
反対していたもの。
- [F1]チュニジア、F1グランプリ開催
を狙う(2000.11.11)
TAC(チュニジア・オートモビル・クラブ)のカリン・アズス会長は、
近い将来のF1グランプリ開催を狙っていることを明らかとした。
「わが国は、アフリカの中でも特に観光国としてヨーロッパとは近い関
係にあり、F1を開催するには特に有利だと考えている。サーキットは
ベルグ・ドゥラク近郊に建設する予定で、すでにFIAからの査察官も
訪れている」と同会長は自信をみせる。
アフリカといっても、チュニジアは地中海を挟んでイタリアと正対して
おり、古くからヨーロッパとの交流は深い。1929年には古代のGP
が開催された記録もある。
- [IF3000]マクラーレン、国際F300
0チーム売却の可能性(2000.11.6)
マクラーレンでは、これまでジュニア・チームとして保有してきた国際
F3000選手権チームの維持を断念し、これを売却する可能性が出て
きた。
これはチームの指揮を執ってきたデビッド・ブラウン氏がジョーダンF
1チームに移籍するためだ。ブラウン氏は、過去ウィリアムズ、マクラー
レンなどで、アラン・プロスト、ナイジェル・マンセル、そしてアイル
トン・セナなどを担当したベテラン。
チームはイギリスF3選手権を戦っているカーリン・モータースポーツ
(ニック・ハイドフェルドが所属)に売却される見通しが強い。
- [F1]キミ・ライコネン、ライセンスの
危機(2000.11.6)
ザウバー・チームとすでに契約したのではないかと噂されながらも、未
だに正式発表が行われていないキミ・ライコネン(フィンランド)だが、
その原因はF1参戦に必要なスーパー・ライセンス発給の見通しが立た
ないためではないかとみられている。
F1スーパーライセンス発給は、原則として国際F3000のチャンピ
オンか、認められたナショナルF3シリーズのチャンピオンということ
になっているが、まだシングルシーター・レースの経験が23戦という
ライコネンはいずれにも該当しない。
昨年もウィリアムズから契約発表のあったジェンソン・バトンが、実際
にスーパーライセンスを許可されたのは開幕直前の2月半ばになってか
らだった。(26人で構成されるFIAのF1委員会が、キャラミ等で
のバトンの走りに対し18人の賛同を得て発給が決まった。バトンはイギ
リスF3でシリーズ3位)
まだF1テストの機会もほとんどないライコネンがライセンスを手にす
るにはシーズンオフのテストで300km以上の距離走破が必要でもあ
り、ザウバー・チームとしては安閑としていられない筈である。
- [F1]ホンダ、2チームに同一エンジン
を供給(2000.11.6)
今年明らかにBARとジョーダンの間のチーム力には格差があったため、
2001年にはジョーダンの方に重点を置いてエンジンが供給されるこ
とになるのではないかと憶測されていたホンダだが、両チームに対して
隔てなく同じエンジンが供給されることになると明言した。
「ホンダの狙いは、ジョーダンとBARに同じエンジンを来年供給する
ことです」とホンダのスポークスマンは語った。
BARは来期のシャシー制作にホンダが深く関ってくるが、ジョーダン
は自力でシャシーの開発を続ける。ホンダとジョーダン、どちらに軍配
が上がるのだろうか。
- [F1]ルノー、BMWを盗用と避難
(2000.11.4)
再びF1フィールドに戻ってくるルノーが、BMWはルノー・エンジン
の技術を盗用していると非難した。
それによれば、ウィリアムズ・チームは昨年すでにBMWとの契約が決
まった後もスーパーテックエンジン(ルノーが開発)を使用していたが、
その際にBMWの技術者が企業秘密に当たる技術を盗用したというもの
だ。
ルノーではこれを公式に提訴する準備も行なっていたとされるが最終的
には断念したのだという。
今シーズン、BMWは参戦初年度ながらコンストラクターズ・ランキン
グで3位と目覚ましい活躍をみせた。
- [F1]BMWエンジン、来季はさらに小
型軽量化へ(2000.11.4)
BMWモータースポーツのゲルハルト・ベルガー/ディレクターは、来
シーズンに向けてさらに小型軽量化した新エンジンを投入する意気込み
を示した。
「参戦初シーズンに、コンストラクターズ・ランキング3位というのは、
事前の目標であったとはいえ上々の出来で満足している。4位のベネト
ンとは16ポイントも差があったしね。
とはいえ、これにいつまでも安住している訳にはいかない。われわれは
来シーズンに向けて、すでに新設計のエンジン開発に取り組んでいる。
これは、フェラーリやメルセデス、それにシーズン終盤にコスワース
(フォード)が投入したような、全体で100kgを切るような小型超軽
量のものだ。
これにより、われわれは来シーズンはいよいよ優勝が現実のものになる
と目論んでいるが、それは決してハプニングなんかでなくてね」
- [F1]ミナルディ、来季スポンサー撤退
の危機(2000.11.4)
今年のテレフォニカのメインスポンサーで走っていたミナルディだが、
来期はPSN(パンアメリカン・スポーツ・ネットワーク)にチームの株
式の68%を譲渡することにより来期も安泰と見られていた。
しかしここに来て、来期のエンジンがいまだに決定しないことが影響し
て、PSNがミナルディから手を引く可能性が浮上してきた。チームは
当初スーパーテックエンジンを搭載する方向で交渉を行ってきていたが、
無限とのエンジン交渉も進めてきていた。しかし、無限は今週になって
エンジンの供給は無理とミナルディ側に通告し、チームはスーパーテッ
クエンジン以外に選択肢を持たなくなってしまった。
「若干の問題がある」とミナルディチームのスポークスマンは語る。
「しかし、PSNとの契約では、エンジンや他の何かが条件として付い
ているわけではないんだ」と語り、PSN撤退の噂を否定した。
- [F1]無限、F1活動断念を認める
(2000.11.3)
10月の日本GPで「無限はF1活動断念を発表した訳ではない」と語っ
て注目された無限ホンダの本田博俊社長だったが、予定されたマレーシ
アGP会場でも発表はなく、結局2日(木)になってF1活動断念を正式
に認めた。
「今後は他のカテゴリーで活躍したい」としていることから、1992
年以来続けてきたF1との関わりも、今シーズン限りで終了することに
なる。
- [F1]プロスト・チーム、新体制人事を
発表(2000.11.3)
プロスト・チームは2日(木)、人事面の新体制を発表した。それによれ
ば、新しいマネージング・ディレクターにはフォアン・ヴィラデルプラ
ト氏、またテクニカル・ディレクターにはヘンリ・デュラン氏をそれぞ
れ任命した。
ヴィラデルプラト氏(45歳:スペイン)は過去、フェラーリやマクラー
レンで活躍、ベネトン時代はミハエル・シューマッハの2回のチャンピ
オン獲得を支えた。
またデュラン氏(40歳:フランス)はマクラーレンでエアロダイナミッ
クス面を担当、やはり以前はフェラーリでも仕事をしていた。
アラン・プロスト氏は来シーズン、自身が総監督としてチーム全体の総
合面をみて、実際の現場での指揮はヴィラデルプラト氏に任せるとして
いる。
- [F1]メルセデス、F1エンジンに新素
材の導入を検討(2000.11.2)
メルセデス・イルモアのマリオ・イリエン/エンジン・デザイナーが、
新世代のメルセデスF1エンジンに新たな素材の導入を検討しているこ
とを明らかにした。
ベリリウムは超軽量でまた高温に耐えられるため、ピストンやシリンダー
ヘッドなどに最適であるが、あまりに高価過ぎるとしFIAから現在使
用が禁止されている。このため、各エンジン・メーカーはそれに替わる
素材を探しているのが現状だ。
イリエン氏によれば、新しい方法は特殊な粉末をセラミックのようにし
てカーボン・ファイバーで強化するものということで、この新素材はベ
リリウムの代替品として、期待できるものだというのだが。
- [Circuit]トヨタ、富士スピードウェ
イの買収を正式に発表(2000.11.1)
1日、トヨタ自動車は正式に富士スピードウェイを買収すると発表した。
トヨタは、富士スピードウェイの管理・運営会社の株式を三菱地所から
25億円で買収して株式の49%を獲得し、さらに今月中に28億円の
第3者割り当ての増資を引き受けて全体の67%を所有する筆頭株主と
なる。富士スピードウェイの社長もこの後トヨタからモータースポーツ
部の島田久光主査を派遣し、完全に経営権を握ることになる。
トヨタは2004年までに約100億円を投じて10万人規模観客席の
改修工事や大型映像装置を設置する。また、提携会社であるヤマハ発動
機と協力し、場内にカートレース場も建設する予定だ。さらに周辺には
子供が遊べるアミューズメントパークの建設も行う予定で、数年後には
富士スピードウェイは総合レジャーランドとして完全に生まれ変わるこ
とになる。
記者会見で張富士夫社長は、長期にわたってモータースポーツの担い手
となり、若者層の獲得を狙ってゆきたいと語った。また、将来的にはF
1レースの誘致も予定していると語った。
F1開催については、鈴鹿サーキットが2006年までのF1独占興行
権を取得しているため、2007年に向けてし烈な争いが勃発すること
が予想される。しかし、トヨタ加藤伸一副社長は、最も友好的な解決法
は日本で2回F1を開催することだが、これはFIA次第。2004年
には準備が整うので、できればすぐにでも開催したいと語った。
- [F1]アロウズ、最新鋭工作マシンを導
入(2000.11.1)
アロウズ・チームでは、2週間ほどを掛けてイギリス製の5軸型最新鋭
工作マシンを導入、設置した。
これは約3.0メートル×2.5メートル×1.2メートルという、こ
の手のマシンでは極めて大型の材料を加工することができるもので、こ
れによってモノコックを始め、エンジン、ノーズボックス、サスペンショ
ン・マウントなどあらゆる物の加工が自社内でできることとなった。
現在はファクトリーのメカニックがマシンの操作習熟に当たっており、
来シーズンに向けてアロウズ・チームはさらにそのポテンシャルを上げ
ようとしている。
- [F1]ミシュラン、タイヤ性能に自信を
みせる(2000.11.1)
来シーズンから再びF1フィールドに復帰するミシュランでは、今年行
なった膨大なテストの実績からそのタイヤ性能に自信をみせている。
「まだ同じ土俵でブリヂストンと戦った訳ではないから偉そうなことは
言えないが、しかしわれわれは自分のタイヤ性能に自信を持っている。
これまでウィリアムズやジャガーから提供されたF1シャシーにより、
延べ10,000キロもの実車テストを行なって広範な条件下での過酷
なテストを繰り広げてきた。幸いにタイヤ性能は大きく進歩させること
ができ、あらゆる状況の元でもわれわれはその性能に自信を持っている。
今は、早くブリヂストンと同じ条件で走らせたいね」と、ピエール・デュ
パスキエ/モータースポーツ・ディレクターは語っている。
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