1998 F1 World Champion Ship
Round10 Austria Grand Prix
1st Free Practice Session Report
- 結局、トップはクルサード
マクラーレン・メルセデスのデビッド・クルサードは、午後のフリー走行で
この日のトップタイムをマークした。クルサードは、「クルマのセットアッ
プで良い方向が見つかった」と語り、明日の予選でも良いポジションを得る
自信を深めていた。
チームメイトのミカ・ハッキネンは3番手。ハッキネンは午前中に発生した
センサートラブルのためにクルサードよりも若干出遅れ、セットアップに手
間取った感じである。
- フィジケラ、マクラーレンの間に割って入る
ベネトン・プレイライフのジャンカルロ・フィジケラは、予選用のセットアッ
プではまだアンダーステアが完全に解消できていないものの、午後のセッショ
ンでも全体的にはクルマのフィーリングが良いようで、この日の2番手のタ
イムをマークした。
一方、アレキサンダー・ブルツの方は6番手。こちらは午前中に出遅れたも
のの、やる気は十分である。
- ハーバート、4番手
ザウバー・ペトロナスのジョニー・ハーバートは4番手のタイムをマークし
たものの、彼は明日になればコースコンディションが変わってしまうので、
今日のポジションはあまり参考にならないと考えているようだ。
ジャン・アレジは10番手となった。とりあえず、クルマのフィーリングは
良いようだ。このセッションではレース用のセットアップでの走行だったよ
うで、ハーバートとの差はそのためであるとのこと。
- バリチェロ、5番手
スチュワート・フォードのルーベンス・バリチェロは5番手のタイムを叩き
出した。バリチェロによれば、ショック・アブソーバーのセットアップを変
更したらブレーキング時のバランスが改善されたとのことだ。
チームメイトのヨス・フェルスタッペンは16番手に甘んじた。
- フェラーリ、7番手、8番手
フェラーリのミハエル・シューマッハは7番手に留まった。ただ、シューマッ
ハはレース用のセットアップ調整を行なっていたことと、午前中同様にコー
スアウトしてしまったことも影響しているようだ。
エディ・アーバインの方も8番手とやや大人しい結果となった。
- ヒル、9番手
ジョーダン・無限ホンダのデイモン・ヒルは、トラブルフリーの走行で9番
手のタイムをマーク。だが、ラルフ・シューマッハはスピンを喫っしてしま
い、エンジンストールで午後のセッションの後半を棒に振った。
- その他
ウィリアムズ・メカクロームのハインツ・ハラルド・フレンツェンはスピン・
アウトしてグラベルに突っ込み17番手。ジャック・ビルニューブも13番
手と精彩を欠いた。
ティレル・フォードのリカルド・ロセットは、エンジントラブルが発生。さ
らに、アロウズのミカ・サロの水漏れから路面に出た水に乗ってスピンして
しまった。
アロウズのデドロ・ディニスもスピンを喫っした上に、エンジンが壊れてし
まい、マシンストップとなった。
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