1998 F1 World Champion Ship
Round10 Austria Grand Prix
2nd Free Practice Session Report
- マクラーレン、快調
午後の予選を控えたこのセッションでは、2台のマクラーレンが目標として
いた1分12秒の壁を破る走りを見せ、ライバルたちにコンマ7秒の差をつ
けることとなった。
デビッド・クルサードはフレッシュタイヤで最速タイムを出したが、次第に
アンダーステアが増し、走行を終える頃にはひどいブリスターができていた。
ミカ・ハッキネンには大きなトラブルも発生せず、クルサードからコンマ16
秒遅れの2番手となった。
- アーバイン、ミハエル・シューマッハを凌ぐ
エディ・アーバインは、今朝のフリー走行でチームメイトのミハエル・シュー
マッハを凌ぎ3番手につけた。2人のドライバーはコンディションによってタ
イヤを比較しながら走っていたが、アーバインにはメカニカルトラブルは発生
しなかった。
一方、ミハエル・シューマッハは5番手のタイムをマークするのがやっと。彼
はセッション序盤にブレーキトラブルが発生し、またもやグラベルベッドを
突っ切ってしまった。
- フレンツェン、フェラーリ勢の間に割って入る
ウィリアムズのセットアップを快調に進めたハインツ・ハラルド・フレンツェン
は、2人のフェラーリドライバーの間に割って入る4番手のタイムを出して会
心の笑み。
ジャック・ビルニューブは、縁石を乗り越える時にフロントウィングを壊し、
修理のためにピットインしたため10番手に留まった。また、彼はこのセッショ
ンをレースセットアップに費やしていた。
- ザウバーのアレジ、力走を見せる
ザウバーのジャン・アレジは、グラベルベッドの上を突っ切ることにはなった
ものの、このセッションで6番手のタイムをマークしたことで満足していた。
一方、12番手のタイムに留まったジョニー・ハーバートは、ハンドリングが
安定しないと不満をこぼしていた。
- スチュワート、ウィングにトラブル
スチュワートのドライバーは、2人ともリアウィングのトラブルで出遅れるこ
ととなった。ルーベンス・バリチェロは中央のマウント部分が壊れてウィング
が落下。ヨス・フェルスタッペンの方は、下段のウィングが排気管の熱で壊れ
てしまった。
- その他
ベネトンの2人のドライバーは共に好タイムをマークできないままとなった。
しかし、このセッションでは完全な予選仕様では走行おらず、フレッシュタイ
ヤも使用していなかった。フィジケラは8番手、ブルツはフィジケラのセット
アップに合わせたが13番手に留まった。
高木虎之介は、序盤にスピンしてエンジンをストールさせてしまい、セッショ
ンの大半を棒に振ってしまった。
アロウズのミカ・サロは、エンジンの燃料噴射用インジェクターにトラブルが
発生。さらに、2人のドライバー共にアンダーステアの不満を訴えていた。
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