1998 F1 World Champion Ship
Round14 Italian Grand Prix
1st Free Practice Session Report
- アーバイン、トップタイムをマーク
フェラーリのエディ・アーバインは、1日目午後のフリー走行でただ一人1分
25秒台を破るトップタイムをマークした。その後は雨が降ってきたため、こ
のタイムが破られることはなかった。
ミハエル・シューマッハは午後のセッションで、雨が降る前に3周だけ走行し
た。まだブレーキの問題を抱えているものの、レース仕様でのマシンの走りに
は満足の様子だった。
- クルサード、3番手
マクラーレン・メルセデスのデビッド・クルサードは、雨が降る前のドライコ
ンディションの間に2回もアクシデントを起こしたにも関わらず3番手となっ
た。クルサード1度シケインを直進、次はシケインでスピンをするという不安
定な走りだったが、これはタイヤが縁石に乗り上げた時に突然オーバーステア
になるためのようだ。
ミカ・ハッキネンは5番手となったが、マシンのセットアップには満足してい
る様子。セッション前半でセットアップの変更を行なったが、雨のために効果
があったかどうかは確認できなかった。
- ビルニューブ、4番手
ジャック・ビルニューブは、雨が降り始める前にホットラップを敢行し、この
セッションで4番手となるタイムをマークした。ハインツ・ハラルド・フレン
ツェンは6番手に後退したが、両ドライバーとも、インターミディエイトタイ
ヤのウェット路面での好調な走りに満足していた。
- ヒル、ウェットでも好調
ジョーダン無限ホンダのデイモン・ヒルは、雨が降り出した後のウェット路面
で硬いコンパウンドのタイヤを試したが、そのパフォーマンスとマシンのハン
ドリングに満足していた。
ラルフ・シューマッハは柔らかいウェットタイヤを使用し、雨の中での最速
ラップを記録した。しかし、セッション終盤に土砂ぶりとなった中での走行に
ついては、「あんなコンディションではレースなんかできない」と語った。
- その他
ザウバー・ペトロナスのジャン・アレジは1周もできずにセッションを終えた。
チームは、フライ・バイ・ワイヤのスロットル・システムが動かなくなる原因
を掴めていないようだ。
アロウズのペドロ・ディニスも、マシンに発生した電気系の問題が続いている。
ミカ・サロは、ドライコンディションのうちに数周してマシンをセットアップ
したものの、ウェットコンディションで雨に足をすくわれてスピンしてしまっ
た。
Copyright (c) Masatsune Wake (1998), wake@yk.rim.or.jp