1998 F1 World Champion Ship
Round14 Italian Grand Prix
2nd Free Practice Session Report
- ウェットコンディションのため、ペースが上がらず
このセッションでは午後の予選に向けてクルマのセットアップを入念に行な
いたいところだが、かなり激しい雨となってしまい、各チームの思惑は見事
に外れてしまった。各ドライバーは雨が午後まで長引いた場合を想定して、
レインタイヤやシャシーセットアップを行なっていた。
- フレンツェン、雨では最速
ウィリアムズ・メカクロームのハインツ・ハラルド・フレンツェンは、この
悪コンディションでトップタイムをマークした。しかし、彼のベストタイム
は雨足が強くなる前に記録したものである。一方、ジャック・ビルニューブ
は6番手となった。ウィリアムズの両ドライバーはウェットコンディション
でのマシンの状態に満足しているようだ。
- ベネトン勢、ウェットでも好調
ベネトン・プレイライフは、ハーフウェットを想定したセッティングを重視
し、ウィングのセッティングだけをいじった。ところが、これがプラスに作
用し、マシンのグリップが増した。ジャンカルロ・フィジケラはハードタイ
ヤで3番手のタイムをマークした。アレキサンダー・ブルツの方はソフトタ
イヤを選択したが、セッション終盤ではコースが混雑していたこともあって、
どちらのタイヤが効果的かの判断はつかなかったようだ。
- マクラーレン、天候回復に望みを託す
マクラーレン・メルセデスはこの週末をドライコンディションで過ごした
かった。その理由としては、彼らはブリヂストンのインターミディエイトは
グッドイヤーのものより性能が劣ると判断しているためである。また、クル
サードによれば、雨が激しい状態ではマシンをドライブするのがかなり難し
いようだ。ミカ・ハッキネンも状況はクルサードと同じで、こちらはこの
セッションでは5番手のタイムをマークした。
- フェラーリ、余裕か?
フェラーリのエディ・アーバインが今朝もミハエル・シューマッハよりも上
位に位置することになった。彼はセッション終盤に9周を走行しただけだっ
たが、シケインではブレーキングでマシンをスライドさせてしまい、ショー
トカットしてしまった。チームは5つ目のモノコックとなる「エキストラ・
スペア・カー」まで準備しているとのこと。一方、ミハエル・シューマッハ
も今朝は殆んど走行せず、僅か4周を走っただけだった。
- その他
ザウバー・ペトロナスのジャン・アレジは、昨日の電気系統のトラブルのた
め計測周回がゼロだったが、今朝は9周ほど走行した。だが、コースが混雑
している場合視界が殆んどゼロとなってしまい、満足のいく結果は得られな
かったようだ。
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