1998 F1 World Champion Ship
Round15 Luxembourg Grand Prix
1st-half Free Practice Session Report
- ミハエル・シューマッハ、ホームレースで快調なスタート
フェラーリのミハエル・シューマッハは、ルクセンブルグGPの1回目のフ
リー走行で、マクラーレン・メルセデスのミカ・ハッキネンにコンマ3秒の
差をつけるトップタイムをマークした。シューマッハは、このグランプリで
ショートホイールベース仕様のフェラーリF300に乗り、このセッション
ではトラブルもなく、タイヤの検証とシャシー・バランスを煮詰める作業に
専念した。
エディ・アーバインも、シューマッハ同様にマシンセットアップを煮詰め、
4番手のタイムをマークした。2台のフェラーリは、共にソフトのオプショ
ン・タイヤを履いており、このセッションでのベストタイムもこのタイヤで
マークした。なお、チームがこのグランプリに持ち込んだマシンは4台だが、
これらは全てショートホイールベース仕様となっている。
- ハッキネンも快調
マクラーレン・メルセデスのミカ・ハッキネンもトラブルフリーでこのセッ
ションを終え、タイトル争いの相手、ミハエル・シューマッハに次ぐ2番手
のタイムをマークした。
チームメイトのデビッド・クルサードは、このセッションでは5番手。クル
サードはこのセッションで長いコーナーでのマシンのバランス調整に集中し
ていた。また、彼のマシンには高速でのコーナーリング時にオーバーステア
が出ているようで、これを消すためにいろいろな手を施していたようだ。
- フレンツェン、チームメイトに勝つ
ウィリアムズ・メカクロームのハインツ・ハラルド・フレンツェンは、セッ
ションの最後にフレッシュタイヤを装着。このタイヤで3番手のタイムを
マークした。
一方、ジャック・ビルニューブは、マシンのパワーステアリング・システム
が突然カットしてしまうという電気系のトラブルに悩まされ、7番手に留まっ
た。
- フィジケラ、6番手
ベネトン・プレイライフのジャンカルロ・フィジケラは、予定通りのマシン
セットアップ作業を進め、順調に6番手のタイムをマークした。一方のアレ
キサンダー・ブルツは、セッション中にコースアウトしてしまったものの、
マシンにはダメージはなかった。ブルツの方はこのセッションで8番手のタ
イムをマークしている。
- その他
プロスト・プジョーの2人のドライバーは、共にアンダーステアとシケイン
出口でのトラクション不足を訴えていた。
ティレル・フォードのリカルド・ロセットは15周を走行した後コース上で
ストップしてしまった。チームメイトの高木虎之介も、セッション終盤にコー
スに出ようとした途端、クラッチトラブルに見舞われてしまった。
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