1998 F1 World Champion Ship
Round2 Grazil Grand Prix
1st Half Free Practice Session Report
- マクラーレン、依然としてトップ
フェラーリを始め、いくつかのチームから出された抗議により、ブラジルGPの
競技委員はマクラーレンに対して問題となっている新ブレーキシステム(左右の
ブレーキが独立して作動するとされている)の使用を今回のフリー走行から使用
禁止することになった。
しかしながら、それでもマクラーレン勢の優位は揺るがず、午前中に行なわれた
第1回目のフリー走行セッションでミカ・ハッキネンがトップタイム。それは他
のライバル勢に対して1.5秒もの大差をつけてのものだった。
チームメイトのデビッド・クルサードもハッキネンにコンマ5秒遅れるセカンド
ポジションにつけ、マクラーレンが1・2体制を取っている。クルサードは高速
走行中にコースを外れ、グリーンに飛び出してしまったが、マシンを立て直し、
ダメージを与えることはなかった。
- シューマッハ、フェラーリをなんとか上位に押し上げる
最終的にマクラーレン勢にやられたとはいえ、ミハエル・シューマッハは彼の
フェラーリを一度ならずタイムシートのトップに押し上げて意気を上げた。
チームメイトのエディ・アーバインのほうはシューマッハとは異なるタイヤを
トライしてこのセッションでは10番手に留まった。
- ウィリアムズにはまだ課題が、、、
「うちにはまだ課題が残っている」と、ウィリアムズのパトリック・ヘッドは
表情を曇らせる。ジャック・ビルニューブはシューマッハにコンマ5秒遅れて
の4番手。ハインツ・ハラルド・フレンツェンの方はターン1でコースアウト
する場面も見られたが、なんとか11番手に踏みとどまっている。
- アレジ、ザウバーで魅せる
前戦のオーストラリアとは違い、今回のジャン・アレジは十分に彼の新しいザ
ウバーのポテンシャルを引き出したようだ。アレジはこのセッション堂々の5
番手。
一方、ジョニー・ハーバートの方は電気系のトラブルで立往生してしまい、わ
ずかに3ラップしか周回することができなかった。
- その他
プロストのオリビエ・パニスは依然としてギヤボックスの信頼性に悩みを抱え
ながらも見事な走りで7番手をゲット。
また、チームメイトのヤルノ・トゥルーリはそれを上回る6番手のタイムを叩
き出した。しかし、最後にコースアウトしてバリアにヒットしてしまい、リア
ウイングにダメージを負ってしまった。
ベネトンのアレキサンダー・ブルツにとって、この難コースが初めてにも関わ
らず印象的な走りで8番手のタイムをマークした。
アロウズのペドロ・ディニスはスピンを喫っしたがダメージはなかった。ミカ
・サロの方はギアボックスにトラブルを抱えていた。
ジョーダンのデイモン・ヒルはバリアにヒットしてピットイン。マシンを修復
しコースに戻ったが、再び1コーナーのブレーキングでスピンを喫っした。
ティレルのリカルド・ロセットはスピンしてやはり他と同じようにリアウイン
グを破損した。
ミナルディの中野信治は派手なエンジンブローを起こした後、マシンから火を
噴いてしまった。
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