1998 F1 World Champion Ship
Round2 Grazil Grand Prix
1st Free Practice Session Report
- マクラーレン、トップを維持
ミカ・ハッキネンとデビッド・クルサードは午後に入ってもペースが落ちず、
2人の順位だけが入れ替わるものの、両ドライバーは常にタイムシートの一番
上にいるという安定した走行。おまけに、ラスト5分でブリヂストンタイヤの
フレッシュタイヤを装着してコースに出たら、3位に1秒以上の差を付けると
いう、マクラーレンの独壇場のような展開となった。
- フェラーリはアーバインが先行
フェラーリはエディ・アーバインがミハエル・シューマッハを上回った。彼も
フレッシュタイヤを使って5番手のタイムをマークした。
一方、ミハエル・シューマッハはタイヤを温存する策を採り、午前中からタイ
ヤを交換しなかった。「まだセッティングが全然決まっていない。でも、どう
いう方向へクルマを持っていけば良いのかは判っているので、特に心配はして
ない。」とシューマッハはコメントしている。
なお、フェラーリは明日から047エンジンの発展型エンジンである047D
エンジンの投入を検討中のようだ。
- ラルフ・シューマッハ、3番手に躍進
ジョーダン無限ホンダのラルフ・シューマッハは3番手のタイムにニコニコ状
態。しかしながら、このタイムはフレッシュタイヤを装着してのものである。
「クルマはメルボルンの時よりもバランスが良くなってきたし、アンダーステ
アも消えてきた。」とラルフはコメントしている。
一方、デイモン・ヒルは12番手とやや低迷しているが、こちらも午前中から
タイヤを交換していない。
- パニス、徐々に上位へ
オリビエ・パニスもこのセッションでは元気な走りを見せ4番手に位置した。
こちらもフレッシュタイヤを使ってマークしたタイムではあるが、パニス曰く、
「ギアボックスに負担をかけないように、オーストラリアより馬力を100
馬力ほど下げての走行」だったようである。
- ブルツ、まずまずの滑べりだし
「ラインを変えたのが失敗だった」とコメントしたアレキサンダー・ブルツ
は、このセッション中にスピンを喫っしたが、それでも6番手のタイムをマー
クした。
だが、チームメイトのジャンカルロ・フィジケラは13番手と後方に下がっ
てしまった。これは、油圧系統のトラブルでパワー・ステアリングがない状
態でマシンを走らせていたのが大きく響いている。
- ウィリアムズ、「待ち」
ウィリアムズはフレンツェン7番手、ビルニューブ10番手という普段とは
違う順位に位置している。こちらもタイヤ交換無し、燃料もかなり搭載して
の走行だったようだ。さらに、気温が思ったほど上がらなかったことで計算
が狂ってしまったようだ。
- その他
スチュワートのヤン・マグヌッセンとティレルの2台はセッション中にスピ
ン。アロウズのペドロ・ディニスもスピンを喫っし、チームメイトのミカ・
サロはコース上でエンジンストップしてしまい、赤旗が出るきっかけとなっ
てしまった。
ザウバーのジョニー・ハーバートは午後に入ってもギアボックストラブルが
解消せず、2周ほど走行したにすぎなかった。
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