1998 F1 World Champion Ship
Round3 Argentine Grand Prix
Qualify Session Report
- ミハエル・シューマッハ、フロントローにつける
「アルゼンチンに来るまでは、ポールポジションを獲得できるなんて思っても
いなかった。でも、今朝のフリー走行の後、ひょっとしたらいけるかもしれな
いって希望が湧いてきたんだ。」とポートポジションを獲得したマクラーレン
のデビッド・クルサードに遅れることコンマ4秒で2番手グリッドを獲得した
フェラーリのミハエル・シューマッハは語った。
「グッドイヤーの新しいフロントタイヤがタイム更新の最大の鍵となった。タ
イヤのおかげでマシンのセットアップも進めることができて、全体のパフォー
マンスを向上させることができたんだ。このタイヤは予選では少し硬かった。
レースでは、これがいい結果を生むだろうと思っているけどね。」とミハエル
は説明している。「マクラーレンも今回はレースの作戦をどのようにするか、
正しい選択を行なう必要に迫られるだろうね。彼らが独走していた時はあまり
重要なことじゃなかったけど、今回は正しい作戦を取らないといけないってわ
けだ。」と続けた。
エディ・アーバインは、これまでのマシンのパフォーマンスには満足していな
いが、4番手、2列目のスターティンググリッドを確保し、ミハエルをサポー
トすることになった。「2回もミスってしまったし、別の周回では遅いクルマ
に引っかかっちゃったしね。ベストの走りは最後のアタックだったけど、リア
が腰くだけになってしまって、タイムをロスしてしまったんだ。僕のタイムは
マシンの総合力を反映したものではないよ。」とアーバインはコメントしてい
る。
- マクラーレン、プレッシャーにさらされる
マクラーレンは、今季3レース目となるこのGPで3度目のポールポジション
を獲得したが、彼らの従来のアドバンテージは減少しつつあるようだ。デビッ
ド・クルサードは、1995年に初ポールを獲得したこのコースで今季初の
ポールポジションを獲得した。「最後のアタックでは、ミスをしてしまって、
コーナーを大回りしてしまったものだから、早いタイムを出せなかったんだ。
でも、運良く他のドライバーには抜かれずに済んだよ。」とは、クルサードの
コメント。
ミカ・ハッキネンは3番手グリッドにとどまった。彼は予選の間クリアラップ
を取ることができなかった。「2回もミスをしてしまったし、コーナー出口で
オーバーステアが出る問題を抱えていたんだ。いい1日じゃなかったね」とコ
メントしていた。
- もう1人のシューマッハ、3列目につける
ジョーダンのラルフ・シューマッハは、5番手のタイムをマークし、明日の
レースは3列目からスタートすることとなった。「マシンは、この週末ずっと
快調だった。バランスも決まっていたし、楽しむことができた。不運にも最終
コーナーでミスしちゃったんで、コンマ2秒くらいは損しちゃったけど、これ
がなければアーバインの前に行けたと思う。」とラルフはコメントしていた。
デイモン・ヒルは、またも若いチームメイトの後塵を拝することになってし
まった。タイムアップを狙った最後のアタックでスピンを喫っし、9番手に甘
んじることとなった。
- ウィリアムズ、ドツボにハマる
ハインツ・ハラルド・フレンツェンは、マシンが極度のオーバーステアである
ことが判明し、ハンドリングに不満を抱えながらの走行となった。それでも、
ラルフ・シューマッハと並ぶ3列目につけることができた。
チームメイトのジャック・ビルニューブのマシンは、逆にアンダーステア。7
番手に沈んでしまった。
- その他
スチュワートのヤン・マグヌッセンは、レースカーでスピンしたため、セット
アップが決まっていないスペアカーに乗り換えざるを得なくなり、最後尾グ
リッドからのスタートとなってしまった。
ザウバーのジャン・アレジは、コースアウトしたにも関わらず、チームメイト
のジョニー・ハーバートのに並ぶ11番手を得た。しかし、アレジはまだセッ
トアップが決まっていないようで、渋い表情だった。ハーバートは、さらに深
刻な状況だった。最初にスペアカーでスタートしたが、ギアボックスのトラブ
ルでストップ。レースカーに乗り換えたが、1周した後でブレーキトラブルが
発生し、スピンしてしまった。
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