1998 F1 World Champion Ship
Round9 British Grand Prix
1st Free Practice Session Report
- クルサード、トップタイム
マクラーレン・メルセデスのデビッド・クルサードは、金曜日午後のフリー走行
でチームメイトのミカ・ハッキネンをコンマ124秒上回るタイムをマークし、
地元シルバーストーンでの優勝への期待を高めた。「今日はコースコンディショ
ンは安定していたけど、先週のテストの時ほどじゃないね。でも、少なくとも良
い方向に向かっているよ。最初のラップでハンガー・ストレートを走った時、
ファンの応援が見えて感動したね。予選とレースはドライになってくれることを
期待するよ。フェラーリが進歩したのは知っているけど、マクラーレンもさらに
開発を進めているところだから、気をつけた方がいいと思うよ。」とセッション
終了後にクルサードは語った。
ハッキネンは、MP4/13の挙動にほぼ満足しており、このセッションではマ
シンのハンドリングバランスの改善に時間を費やしていた。
- ウィリアムズFW20が3位と4位
ハインツ・ハラルド・フレンツェンとジャック・ビルニューブは、午後のセッ
ションを終えて、ウィリアムズFW20の感触に明るい見通しを持っている。
2人とも午後のセッションではフレッシュタイヤを使った。
- アーバイン、5番手
フェラーリのエディ・アーバインは、午前のセッションでの遅れに追い付く
ために、グッドイヤーのプライムとオプショナルの評価に専念した。その結
果、5番手のタイムを記録することとなった。ミハエル・シューマッハの方
は7番手だが、明日の予選までにシャシーを調整する時間はたっぷりあると
考えているようで、このポジションを気にしている様子はない。
- ベネトン、6番手に滑り込む
ベネトンのジャンカルロ・フィジケラは6番手のタイムをマークしたが、
チームメイトのアレキサンダー・ブルツは第1セクションでのオーバーステ
アに悩まされていた。そのため、何度かオーバーランする場面も見られ、8
番手に留まることとなった。
- ジョーダンが9番手、10番手
ジョーダン無限ホンダのラルフ・シューマッハは9番手、デーモン・ヒルは
10番手となった。ヒルは2セット目のタイヤを試したものの、スリップ。
ラルフはマシンの感触にまずまずといった表情だった。
- その他
ザウバーのジョニー・ハーバートは、電子スロットル機構を制御する油圧ポ
ンプのトラブルの修理に追われ、約30分をロスしてしまった。チームメイ
トのジャン・アレジは、マシンバランスに不満を訴えながらも、最新のス
テップ2ペトロナス・エンジンは前回のフランスよりも強力になっていると
語った。
プロストの2人のドライバーはセットアップに苦しんでいる。オリビエ・パ
ニスはスピンし、ヤルノ・トゥルーリはセッション中にコース上でストップ
してしまった。
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