1998テストレポート(チームリリース)
Last Update:
テストレポート(1998年4月)
- フェラーリテストレポート(1998.4.16〜18)
フェラーリがアルゼンチングランプリ終了後に開始したテストは、16日からこ
れまでのフィオラノに加えてムジェロでも行なわれた。
エディ・アーバインは、15日にフィオラノでテストを行なった後、ムジェロに
移動し、047dエンジンのロングランテストを実施した。アーバインはF300
に047dエンジンを搭載したマシンでトータル78周を走行し、ベストタイム
は1分29秒044であった。
一方、フィオラノのテストはミハエル・シューマッハが担当。こちらはタイヤテ
ストを中心に行ない、トータルで113周を走行。ベストタイムは1分01秒
311であった。
翌17日は、エディ・アーバインが引続きムジェロでテストを行なったが、この
日のムジェロでは午前中から雨が降り始め、午後には雨足が強まったため、スケ
ジュールの変更を余儀なくされた。それでも、アーバインは数種類のタイヤを
チェックし、トータルで39周を走行し、ベストタイムは1分01秒721で
あった。
ムジェロでのテストは17日で終了し、18日はエディ・アーバインがフィオ
ラノに戻り、最終テストを行なった。この日のフィオラノは曇り空ながら時折
晴れ間が見られた。しかし、夕方に激しいにわか雨に見舞れてしまった。
そのようなコンディションの中、アーバインはF300のセットアップをメイ
ンにテストを進め、夕方のレインコンディションではレインタイヤのチェック
も行なった。この日はトータルで142周(ドライで104周、ウェットで38
周)を走行し、ベストタイムはドライで1分01秒600、ウェットで1分11
秒219であった。
- フェラーリテストレポート(1998.4.14〜15)
フェラーリは、アルゼンチングランプリ終了後の4月14日からフィオラノのテ
ストコースでテストを開始した。
14日のテストを担当したのはルカ・バドエル。彼は前日の雨の影響でレインコ
ンディションとなったが、シャシーナンバー#183のF300を使って様々な
セッティングとエンジンチェックを行なった。この日はトータルで99周を走行
し、ベストタイムは1分3秒169であった。
翌15日はエディ・アーバインがテストを担当。午後から雨が降り出したため、
テストは途中で切上げとなったが、トータルで68周を走行し、ベストタイムは
1分1秒616であった。
なお、16日は、ミハエル・シューマッハがフィオラノで、エディ・アーバイン
がムジェロでそれぞれテストを行なうことになっている。
- フェラーリバルセロナテストレポート(1998.4.4)
フェラーリのバルセロナテストはこの日が最終日となる。
この日のバルセロナは晴れ間が広がっているものの風が強く、気温は摂氏20度
〜22度、路面温度は33度であった。この日のテストもミハエル・シューマッ
ハによって行なわれ、トータルで55周を走行し、ベストタイムは1分23秒
640であった。
「この4日間のテストではセッティングを煮詰めることとタイヤテストが中心
だったけど、アルゼンチンではマクラーレンに若干詰め寄ることができると思う。
ボクらはそれなりにいい感じで進化している。あと2、3レース以内に状況は更
に改善されるだろうけど、まずはアルゼンチンで表彰台をゲットできるチャンス
はかなり高い気がするね。」とシューマッハはコメントしていた。
- フェラーリバルセロナテストレポート(1998.4.3)
フェラーリが4月1日から行なっていたバルセロナでのテストはこの日3日目を
迎えた。
この日もテストを担当したのはミハエル・シューマッハで、彼は新しいハイ・エ
キゾースト・システムを搭載したシャシーナンバー#183のF300を使って
熟成作業を行なう一方で、グッドイヤーのタイヤテストも実施した。気温20度
〜25度、路面温度30度〜37度というコンディションの中で、シューマッハ
はトータルで66周を走行し、ベストタイムは1分23秒915であった。
テスト終了後、シューマッハは「今日は充実した内容だったし、クルマがいい
セッティングに仕上がった。また、今日は吹き出し口の位置が高いエキゾース
ト・システムをトライしたが、明日も引続きチェックを行なうことになってい
る。後は、特別なことをしたわけじゃなく、ごく普通のテストデーだったよ。」
とコメントした。
- フェラーリバルセロナテストレポート(1998.4.1〜4.2)
フェラーリはブラジルGP終了後の4月1日からスペインのバルセロナサーキッ
トでテストを開始した。
今回のテストを担当したのはミハエル・シューマッハで、シャシーナンバー#1
83のF300を使用してトータルで86周を走行し、ベストタイムは1分24
秒331であった。このタイムは同じくバルセロナでテストを行なっているウィ
リアムズのフレンツェンやジョーダンのヒルを抑えてのトップである。
なお、この日のテストは気温が摂氏18度、路面温度が28度、天候は晴れ時々
曇りで、やや風が強かったが、午前中は路面が濡れていたために、当初のスケ
ジュールを遅らせた。また、テストの内容は、主にセットアップとタイヤテスト
が中心であった。
翌2日は、気温が摂氏20度、路面温度が30度まで上昇し、風は相変わらず強
かったものの、空は晴れ間が広がっていた。
ミハエル・シューマッハは、まず午前中にF300のセットアップを完了させる
と、午後はエアロダイナミクス関連のテストを行ない、新しいリアウィングをト
ライした。このリアウィングは、次回のアルゼンチンGPで投入される予定に
なっている。この日、シューマッハはトータルで50周を走行し、ベストタイム
は1分24秒412であった。
Copyright (c) Masatsune Wake (1998), wake@yk.rim.or.jp