1999 F1 World Champion Ship
Round1 Australia Grand Prix
1st Free Practice Session Report
- 初日トップはクルサード
マクラーレン・メルセデスチームにとっては、午後のセッションは慌ただ
しいものとなった。デビット・クルサードはチームメイトのミカ・ハッキ
ネンにコンマ014秒差をつけてトップに立った。それでもセッション終
盤になるとクルマのハンドリングが変わってしまったようで、終了後にメ
カニックとのミーティングを行なっていた。
一方のミカ・ハッキネンは、セッション開始から12分経過した頃に最終
コーナーでクラッシュしてしまった。このためにセッションは赤旗中断と
なってしまった。幸い、今年からレギュレーションが変更になり、コクピッ
ト頭部の保護が増えた恩恵と受けて怪我はなかった。クルマの方は、右側
のサスペンション周り、リア・ウィング、ギアボックスにかなりのダメー
ジを受けており、モノコックにも及んでいるようだ。
- バリチェロ、3番手に大躍進
スチュワート・フォードのルーベンス・バリチェロは初日3番手のタイム
をマークした。バリチェロは『去年の予選タイムよりもコンマ5秒速い』
とコメントしたものの、セッション終盤にはショックアブソーバーのトラ
ブルが発生し、スローダウンを余儀なくされた。
ジョニー・ハーバートも5番手のタイムをマークするものの、スリッピー
な路面に対して思うようなセットアップを煮詰めることができていないよ
うで、フラストレーションが溜っているようだ。
- ジョーダン勢、4番手、6番手
ジョーダン無限ホンダのハインツ・ハラルド・フレンツェンとデイモン・
ヒルは4番手、6番手のタイムをマーク。フレンツェンは、アンダーステ
アを解消するためにフロントのダウンフォースを増すセッティングにして
いたが、何度かコースアウトする場面があった。
ヒルの方も終盤にはスピンをする場面が見られたが、本人は『セットアッ
プを変えたらクルマの挙動が良くなった』とコメント。
- フェラーリ、苦戦
フェラーリのミハエル・シューマッハは、午前のセッションでほとんど走
行できなかったことが影響し、このセッションで7番手のタイムをマーク
するに留まった。しかし、セットアップの方向性は見い出せているようで、
チーム内は明るいムードだった。
一方のエディ・アーバインは、このセッションでは決勝向けのセットアッ
プのためかかなり燃料を搭載しての走行をしていたようで14番手に留
まった。
- トゥルーリ、8番手
プロスト・プジョーのヤルノ・トゥルーリはこのセッションで試したセッ
トアップに失敗し、途中から午前中のセットアップに変更したものの、8
番手に付けた。
オリビエ・パニスの方はギアボックスの不調が解消されずセットアップが
進んでいない様子。
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