1999 F1 World Champion Ship
Round15 Malaysia Grand Prix
1st Half Free Practice Session Report
- シューマッハ、衝撃の復活
今回から復活したフェラーリのミハエル・シューマッハは、ウェットか
らドライへと変わりつつある新しいセパンのサーキットで2番手以下に
ほぼ1秒の差をつける衝撃の復活を見せた。
シューマッハは、このセッションをトラブルフリーで走りきり、コース
レイアウトの習得と、コース条件の変化による多少のセットアップの変
更を行なった。
チームメイトのエディ・アーバインも、ウェット時にスピンをしたもの
の、全く問題ない状態で5番手のタイムをマークした。
- ザウバー、地元で輝く
2、3番手には、地元企業であるペトロナスのスポンサードを受けてい
るザウバーのジャン・アレジとペドロ・ディニスが付けた。両ドライバー
共に少ない燃料とフレッシュタイヤで狙って出したタイムだが、チーム
の士気を上げることとスポンサーに対するアピールには十分過ぎるもの
であった。
- バリチェロ、4番手
スチュワート・フォードのルーベンス・バリチェロは、4番手のタイム
をマーク。ステアリングホイールに小さなトラブルがあったものの、ピッ
トに留まるよりはコースを覚えた方が良いと走ることに専念していた。
ジョニー・ハーバートは11番手。タイヤのバイブレーションに悩んで
いたが、このセッション中に解決できなかったようだ。このトラブルは
他にも2つのチームで発生したようだ。
- ブルツ、5番手
ベネトン・プレイライフのアレキサンダー・ブルツは、6番手のタイム
をマーク。彼は新しいサーキット特有のグリップ不足に悩まされながら
も、大きな問題もなくセッションをこなしていた。
チームメイトのジャンカルロ・フィジケラは、スピンした際にギアボッ
クストラブルが発生。さらに、その後はエンジンの電気系にもトラブル
が発生してしまい、僅か6ラップしたのみだった。
- その他
プロスト・プジョーのオリビエ・パニスは、このサーキットで最初にク
ラッシュしたドライバーとなった。
ミナルディ・フォードのルカ・バドエルは、マシン後部で電気配線がエ
クゾーストに触れて出火。2ラップしかできなかった。一方のマルク・
ヘネはスピンしてコース上でエンジンがストールしてしまった。
ウィリアムズ・スーパーテックのラルフ・シューマッハも油圧系のトラ
ブルで6ラップできたのみ。
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