1999 F1 World Champion Ship
Round4 Monaco Grand Prix
1st Half Free Practice Session Report
- フェラーリ勢、モナコでも好調
ミハエル・シューマッハとエディ・アーバインは、モナコグランプリ初日
の午前のフリー走行で1番手と2番手のタイムをマーク。サンマリノグラ
ンプリでの好調さを持続した格好となった。アーバインはシューマッハに
約コンマ6秒ほどの差をつけたトップタイムをマークしたが、シューマッ
ハはセッション前半でマシンをスライドさせ、バリアにヒットしフロント・
サスペンションのピックアップポイントが狂ってしまったことが大きく響
いた。
フェラーリでは、今回ダウンフォースを必要とするモナコ用に新しいリア
・ウィングと空力パッケージを採用しており、加えて大きなデジタル・
ディスプレイを搭載したステアリング・ホイールも投入されているようだ。
- デイモン・ヒル、3番手
ジョーダン無限ホンダのデイモン・ヒルはこのセッションで3番手のタイ
ムをマークし、フェラーリ勢の後ろにつけた。ヒルはマシンのグリップ力
がしっかりしていることに満足している様子。
一方、ハインツ・ハラルド・フレンツェンの方は7番手。こちらのマシン
はアンダーステアが酷く、ポルティエで曲がり切れずにまっすぐスライド
してしまった。マシンはバリアにヒットする前に止まったが、マーシャル
が彼のマシンを押しがけしたために、フレンツェンは残りのセッションを
ピットで待機せざるを得なかった。
- バリチェロ、4番手
スチュワート・フォードのルーベンス・バリチェロも、サンマリノグラン
プリでの好調さを維持し、このセッションで4番手のタイムをマークした。
一方のジョニー・ハーバートは8番手。両者ともグリップ不足を訴えてい
るものの、公道サーキットでの初日は多くのドライバーが路面の汚れに悩
まされるため、大きな問題ではなさそうだ。
- ザナルディ、5番手
ウィリアムズ・スーパーテックのアレッサンドロ・ザナルディはこのセッ
ションで5番手のタイムをマーク。ここに来てようやくマシンの調子が上
向きかけていることを示した。一方のラルフ・シューマッハは、カジノか
らミラボーに向かうところでエンジンをブローさせてしまい、22番手と
いう最後尾のタイムを記録してしまった。
- その他
マクラーレン・メルセデスの両ドライバーは、ミカ・ハッキネンが11番
手、デビッド・クルサードが14番手と後方に沈んだ。2人ともセットアッ
プとタイヤを変えて走ることに決めたため、あえてタイムは無視した格好
となった。
ベネトン・プレイライフ・チームでは、フロントとリアのウィングを新し
くして、サスペンションも変更を加えて走行してみたものの、ジャンカル
ロ・フィジケラは9番手、アレキサンダー・ブルツは13番手とやや冴え
ない。
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