1999 F1 World Champion Ship
Round5 Spain Grand Prix
1st Half Free Practice Session Report
- フェラーリ勢、好調な滑り出し
フェラーリのエディ・アーバインとミハエル・シューマッハは、スペイン
グランプリ初日午前のフリー走行でトップと2番手のタイムをマークし、
好調な滑り出しを見せた。アーバインは、シューマッハにコンマ3秒ほど
の差をつけたが、セッションの最後にスピンアウトし、グラベルに突っ込
んでしまった。だが、マシンには大きなダメージはないようだ。
シューマッハの方は、強風と汚れた路面に悩まされたものの、空力面の
セットアップを中心に走り込んでいた。
- ハッキネン、3番手
マクラーレン・メルセデスのミカ・ハッキネンは、路面状態が悪かったた
め、このセッションでは敢えてタイムアタックを行なわず、コースの状況
が多少改善されたところで5周ほど走行しただけだった。それでも3番手
のタイムをマークした辺りは余裕が感じられる。
デビッド・クルサードの方は、レース用セットアップに専念し14周を走
行。6番手のタイムをマークした。
- ジョーダン勢、4、5番手
ジョーダン無限ホンダのハインツ・ハラルド・フレンツェンとデイモン・
ヒルもあまり多くの走行を行なわなかったが、フレンツェンが4番手、ヒ
ルが5番手のタイムをマークした。
フレンツェンは、先週行なったテストの結果に満足しているようで、マシ
ンのセットアップも順調の様子。ヒルの方は、路面の汚れと強風の下では
マシンの状況を判断しにくいと語っていた。
- ザウバー、7、8番手
ザウバー・ペトロナスの2台は、先週のテストでトライしたアンダー・ト
レイとサスペンションを採用してスペイングランプリに臨んだ。このセッ
ションでも走行しながら新しい部品をチェックしていた。
ジャン・アレジは7番手のタイムをマークしたものの、コースアウトして
しまい、新しくなったアンダー・トレイを傷つけてしまった。
ペドロ・ディニスは8番手のタイムをマーク。このセッションでは主にレー
ス用のセットアップの調整を車のバランスの調整を行なっていた。
- ビルニューブ、9番手
BARスーパーテックのジャック・ビルニューブは、空力バランスの調整
を行ないながらも9番手のタイムをマークした。ビルニューブ曰く、ター
ン5でのミスがなければタイムはもう少し縮めることができたとのこと。
今回もビルニューブの相棒を務めることになったミカ・サロは、4回目の
アタックを行なおうとピッとを出た途端にエンジントラブルが発生しストッ
プしてしまった。
- その他
ウィリアムズ・スーパーテックのラルフ・シューマッハとアレッサンドロ・
ザナルディは、それぞれ16番手、17番手に甘んじた。両ドライバーと
も車のパフォーマンスに関して悲観的になっているようだ。おまけに、ラ
ルフはコースアウトしてグラベルの餌食となってしまった。
プロスト・プジョーの両ドライバーは、トラクションとグリップ不足に悩
まされている。
アロウズの2台は、ハードとソフトの2種類のタイヤをチェックしたもの
の、路面状態が悪過ぎてどちらをチョイスすれば良いか分からないようだ。
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